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ニキビはできる場所によって原因が異なる?
大人になってできるニキビを「吹き出物」と呼ぶことがありますが、ニキビと吹き出物は同じものです。
成人しているか、していないかで呼び名を変えていたようですが、最近では成人してからできるニキビを「大人ニキビ」と呼んでいます。
未成年の頃にできていたニキビとは異なり、原因もさまざまであると考えられています。
漢方療法では、ニキビのできた場所により原因の特定を行うことで、その人に合う治療を行うことができます。また、漢方医学の観点からいうと「大人ニキビ」は体の毒を皮膚から排除している状況「解毒体質」といった捉え方もされています。
基本的な治療法として、熱を取ることや血行の改善を行います。また、生活習慣の改善も必要だと考えられていて、血液の流れが滞る状態「瘀血(おけつ)」の原因を避ける習慣を身につけることも大切です。
活血化瘀には効果がハッキリする動物性生薬がお薦めです。
活血化瘀に使用する動物性使用薬には「虫(シナゴキブリ)・水蛭(ヒル)・虻(アブ)・蚯蚓(ミミズ)」があります。
詳しくは当薬局にお訊き下さい。
ニキビのできる場所と主な原因について
ニキビといっても、できる場所によって原因や処方される漢方薬も異なってきます。ここでは、おもにどのようなニキビがあるのかを紹介していきます。
・「おでこニキビ」 おでこへの付着物や汚れによる炎症や胃腸の不調によるもの。
・「鼻ニキビ」 鼻を頻繁に触ることによる汚れ、肌のターンオバーの乱れや肝臓・大腸・肺の不調によるもの。
・「ほおニキビ」 便秘や肝機能障害の疑い、糖・脂質の取りすぎによるもの。
・「口まわり」 ビタミン不足や胃腸トラブルによるもの。
・「あご」 生理前の男性ホルモン分泌の増加、寝不足や過剰なストレス、冷えによるもの。
・「首」 肌の新陳代謝とホルモンバランスの乱れによるもの。
その中でも、女性に多く見られる生理前のニキビトラブルに対して、よく使用される漢方薬が「荊茶連翹湯(けいがいれんぎょうとう)」や「加味逍遥散(かみしょうようさん)」、また「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」、「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」などです。ホルモンのバランスを整えたり、冷えを改善する際に用いられることが多い漢方薬です。
漢方の考えるニキビ治療とは?
漢方医学では、「肌は内臓を映す鏡」という考え方から、ニキビをはじめとする皮膚症状への治療法は、その人に合う方法で、その人の免疫力を高め症状のあらわれにくい体質へ改善していくことが目的です。
そして同時に快食・快眠・快便の快便を実践する事が不可欠です。
陰陽五行説には皮膚の裏が大腸と説いています。軟便下痢、そして便秘体質は肌荒れの大きな原因となりニキビは発赤や膿・痒み等が悪化します。
皮膚のケアーには快便が必要です。
体質を改善することで、体それぞれの機能を最大限に発揮できるようになることから、病に抵抗する力が生まれます。
また、漢方薬は抗生物質などの薬と違い、体への負担が少なくて済むというメリットがあります。漢方にしかできない、数千年の伝統医療を試してみるのもよいでしょう。ただし、漢方を検討する場合は、合わない漢方薬でニキビを悪化させる場合がありますので、必ず漢方に詳しい薬剤師に相談してください。