中古住宅の値引き交渉は可能？抑えておくべき交渉ポイント
今回は、中古住宅を購入する際に覚えておいてほしい「既存住宅売買瑕疵担保保険」についてお話しします。少々長いネーミングですが、この保険に加入していると、のちに中古住宅に欠陥が見つかった場合でも、補修費用などの保険金が支払われます。
「既存住宅売買瑕疵担保保険」とは？
皆さんは、「瑕疵」という言葉を聞いたことがありますか？瑕疵は「きず・欠点・過失」という意味。不動産用語では、「建物の見えない欠陥」を指しています。
「中古の建物は瑕疵に対する保証が手薄になりがち？」
「住んでみたあとに何かしらの問題が起きてしまったら？」
中古住宅の購入には、そんな不安が残るかも知れません。
わからなかった欠陥が見つかって、修繕費がかさんでしまったり、売り主との間に揉め事が生じたり、といったトラブルを避けるため「既存住宅売買瑕疵担保保険」があります。
既存住宅売買瑕疵担保保険とは、中古住宅の検査と保証がセットになった保険制度。国土交通大臣指定の住宅専門の保険会社が取り扱っています。保険加入には、専門の建築士が行う住宅の基本的性能の検査に合格する必要があります。同時に、建物検査に合格すれば安心な住宅取得につながると言えます。
既存住宅売買瑕疵担保保険には、売り主が宅建業者である場合と、個人間で行う売買の場合の２つのタイプがあります。
「宅建業者販売タイプ」は、不動産会社が買い取った中古物件を一般消費者向けに再販する時のもので、保険に加入するのは不動産会社です。
「個人間売買タイプ」は、申込を受けた検査機関が保険に加入した上で購入者への保証をします。
「既存住宅売買瑕疵担保保険」のメリット
いずれの保険も、構造上の主要な部分や雨水の侵入を防ぐ部分などが保証対象で、保証期間は５年。また、宅建業者販売タイプには２年間、個人間売買タイプには１年間のものもあります。
保証の上限は５００万円か１０００万円に設定され、補修費用、瑕疵の調査費用、補修工事中の引っ越しや仮住まいのための費用が支払われます。
また、既存住宅売買瑕疵担保保険に加入すると住宅ローン控除（所得税の還付）、土地に対する不動産取得税の特例措置（税が軽減）ほか、さまざまな税制の優遇を受けられます。中古住宅でも購入には大きな金額が動きます。いざ住み始めてから様々な欠陥に気づくということも十分ありえますので、こういった保険も活用すると安心して購入、生活がしやすくなるでしょう。
