「時代の移り変わり築古物件の活用方法」
中古住宅を購入する際にも、新築同様の住宅ローンを利用することができます。
では年数の経ってしまった古い物件の場合はどうなのか?今回は築年数が経過した中古物件の住宅ローンについて考えます。
築年数が経っている場合のローン審査について
中古物件の購入を検討する時に気になるのが築年数です。
比較的新しい物件ならともかく、築年数が経過していると、建物の状態への配慮はもちろんのこと、住宅ローンの対象になるのかどうか?ローン審査に築年数は関係するの?といった心配をされる方がいらっしゃいます。
住宅ローンを組むに当たって物件は担保となり、万が一返済ができなくなったら、家や土地は金融機関に渡ることになります。時が経てば家の評価は落ち、新築物件でも10年経つと半額、20年では20%まで価値が下がってしまいます。
金融機関はリスクを避けるため、現時点での築年数を考慮して住宅ローンの審査をするのです。
住宅ローンの期間は最長で35年。
戸建てでは『60年-築年数-ローン期間』、マンションでは『65年-築年数-ローン期間』とされ、ゼロにならないのが目安と考えてください。
基本的に中古住宅でローンが組めるのは、戸建てなら築20年、マンションなどの耐火物件で築25年までとなります。
中古住宅ローンの審査は築年数だけが基準ではありません
購入したい建物が築30年の場合にはどうすればいいのでしょう?上述の説明の通りであれば、長期のローンは難しくなってしまいがちですが、借入期間を短くすればローンを組める可能性があります。また、中古物件は担保価値は低くなりがちですが、新築よりもだいぶ低価格のため、新築ほどの資金を必要としないケースが多く、融資を受けられやすくなっています。
そして最近では、いずれの金融機関も築年数だけでなく、現在の家の価値を審査基準に加えて、住宅ローンの対象とするケースが増えています。また、現在の家の価値を高めるためには、例えば以下のような点を意識してみましょう。
1.「住宅性能評価書」付きの一定の耐震評価を満たした住宅
2.瑕疵担保保険に加入すること
3.「耐震基準適合証明書」の交付を受けた住宅
といった条件のうちどれかを満たせば、住宅ローン控除も受けることができ、年末時点の住宅ローンの残高の1%が、所得税から10年間控除されます(中古物件の場合、10年間で最大200万円)。
例えば、歴史を感じるような古い家屋をリノベーションして住まいたいとお考えの方。古民家住宅も築100年を超えるとローンの対象にならないのでは?と不安に思っていませんか?そういった物件でも、耐震工事を施して物件価値を上げることで、長期住宅ローンを受けられる場合があります。