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中古住宅購入時のリノベーションで利用できる補助金「すまい給付金」とは?

北岡勇介

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テーマ:中古住宅 減税 補助金



中古住宅の購入費を少しでも減らしたいと思うのはみなさん同じでしょう。以前のコラムでは、減税措置について紹介しました。今回は「すまい給付金」という補助金について解説します。中古住宅のリノベーションでも活用できる利用価値の高いものです。

中古住宅の購入は補助金をうまく利用して進める

中古住宅の購入では、減税措置のほか補助金が利用できる場合があります。その代表格が「すまい給付金」です。

「すまい給付金」とは、消費税増税に伴う住宅費の負担増を軽減する補助金のことです。
引き上げ後の消費税率が適用される住宅を取得すると、多額の消費税負担が住宅取得の足かせになります。このような国民の不安に対応し創設された補助金で、国土交通省から給付されます。

「すまい給付金」は補助金の一種

まず注意したいのが「すまい給付金」には実施期間があるということです。

現時点では、「平成26年4月から平成31年6月」までが対象期間です。また、給付を受けるためには、給付申請書など一定の確認書類を提出する必要があります。

中古住宅を購入する際、「すまい給付金」の対象となるのは

■売主が不動産業者(宅地建物取引業者)の中古住宅。
※売主が個人で消費税非課税となる中古住宅は対象になりません。

■床面積が50平米以上の住宅。

■住宅ローンを利用する場合は、既存住宅売買瑕疵保険に加入するなど、売買時に検査を受けている中古住宅。

※以下の3つのいずれかに該当する住宅です。
(1)既存住宅売買瑕疵保険に加入した住宅
コラムタイトル「中古住宅の瑕疵担保責任と瑕疵保険」ご参照ください。

(2)既存住宅性能表示制度を利用した住宅(耐震等級1以上のもの)
既存住宅性能表示とは、国が定めた統一基準に基づいて既存住宅の評価を行い「建設住宅性能評価書」が交付される制度です。

(3)建築後10年以内で、住宅瑕疵担保責任保険に加入している住宅、または建設住宅性能表示を利用している住宅

■住宅の所有者であること(不動産登記上の持分保有者)

■その住宅の居住者であること(住民票で、取得した住宅に居住が確認できる者)

■収入が一定以下の者

■住宅ローンを利用していない場合は、50歳以上の者が取得する住宅であること。

(参照=http://sumai-kyufu.jp/outline/sumaikyufu/used.html

リノベーション住宅でも「すまい給付金」は申請可能

「すまい給付金」は、良質な住宅に対して給付される補助金のため、住宅の質に関して一定の基準をクリアしている必要があります。

利用する要件は、前項でお話ししてきたように「床面積が50平米以上であること」「売買時に検査を受けている中古住宅」などです。

検査の内容とは、「既存住宅売買瑕疵保険に加入」や「既存住宅性能表示制度を利用した住宅」であり、これらに該当するためには専門家や専門機関に検査してもらう必要があります。

瑕疵保険は前回のコラムでも触れた通り、瑕疵が見つかった際に、補修費として保険金が支払われる保険です。また「すまい給付金」という補助金申請にも役立つため、利用価値は実に高いので中古住宅の購入を検討している方はぜひ、覚えておいてください。

これらは、専門的な知識やさまざまな手続きが必要であり、家を購入されるみなさんが個人で行うのは大きな負担になる可能性があります。それゆえ、不動産の専門家にアドバイスを受けながら進めるとよいでしょう。

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北岡勇介
専門家

北岡勇介(宅地建物取引士)

もっともっと不動産(有限会社レンテックス)

人口減少が進み、空き家問題が社会で顕著化する中、中古物件売却をサポート。売主の家に対する思いに徹底的に寄り添い理解することで、納得できる売却方法を提案し、中古住宅再生の未来を示している。

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