ビジネス英語のための英文法~「言う」と「話す」解答と解説
日本人が中学・高校と6年かかって英文法を学習する中で、最も印象に残っているものの一つが「関係代名詞」ではないでしょうか。「次の二文を関係代名詞を用いて一文にせよ」という問題を誰しも覚えているはずです。学生さん達に聞いても、「関係代名詞と仮定法がとにかく嫌い」と言う人がかなりいます。
which, who, that, whose, whomなど、一生懸命に覚えた関係代名詞、さらにはwhere, when, why, howなどの関係副詞も加えて「関係詞」ファミリーですが、実はビジネスシーンでは思ったほど使われないのです。特に、会話の中ではあまり出てきません。と言うと、たいていの人は「あんなにたくさん問題を解いて英作文も練習したのに!」とショックを受けてしまいます。もちろん、メールや文書といったライティングには使いますので、ご安心?くださいね。ここでお話しするのは、あくまで会話レベルでのことです。
さて、次のような場面を考えてみましょう。
X 「12月20日に注文した品はもう届いたかな?」
Y 「まだのようです」
これを英語にする場合、あなたならどうしますか?
X: "Has the item that(which) I ordered on the 20th of December arrived yet?"
Y: I don't think so.
このように「20日に注文した品」の部分に関係代名詞を使うのは、文法的には正しいやり方です。しかし、そうすると会話での場合、動詞"arrived"がかなり離れてしまい、結果としてわかりにくくなってしまいます。解決法はこれです。
X: "Has my December 20 order arrived yet?"
こうすれば短くまとまって、関係代名詞を使うよりストレートに質問の意味が伝わりますね。「12月20日の注文品」と名詞にしてしまうのです。
次は関係副詞です。
「シェークスピアが生まれた場所は、訪れる人を250年以上も歓迎してきました。」
文書の場合は、次のように関係副詞"where"を使うやり方もあります。しかし、やはり主語と動詞の部分が離れている印象は否めません。
"The place where Shakespeare was born has been welcoming visitors for over 250 years."
次のように名詞の形にし、「生誕地」とすればすっきりします。
"Shakespeare's Birthplace has been welcoming visitors for over 250 years."
さて、それでもやはり関係代名詞なしでは難しい表現も多数あります。代表的なものが"whose"ですが、その使い方については、特に議論が分かれるところです。皆さんご存知のようにwhoseはwhoの所有格に当たります。したがって、人が先行詞の次のような例でよく使われます。
「お兄さんが弁護士をしている友達がいるわよ。 紹介しましょうか?」
I have a friend whose brother is a lawyer. Would you like me to introduce you?
この場合は問題ないのですが、意見が分かれるのは次のように人間ではないものについて説明する場合です。3通りの文が考えられるからです。
「窓がこわれた家が1軒あった」
A) There was a house whose windows were broken.
B) There was a house of which windows were broken.
C) There was a house the windows of which were broken.
一体、A,B,C のどれが正しいのでしょう。答えは次回に!
http://mbp-japan.com/hyogo/kobebs/column/42469/
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