子どもが社会へ発達していく道筋
「じっとしててもなにも始まらない」
我々の機関では若者が集団でいろいろと作業を通じて社会性を身につけていく部門があります。
男女10人足らずですが、慣れてくるとやはり自分のやり方が前面に出てくるのは当然です。
そのことでお互いがいろんな思いを持ち始め、協調していきたい気持ちがある一方で自分を分かってもらいたい自己中心的な気持ちも頭をもたげ関係にギクシャクすることも日常的になってきます。
多くは集団からはじかれた経験をしているのですが、その関係をサポートするスタッフの言葉に、「やはり今までそれなりに集団を経験してきた子と、そうでない子の差が歴然としてくる」と。
自分の身の守り方が違うんでしょうね。
人間は状況に応じて身の守り方(防衛力)を会得していくことも成長する大きな課題ですが、集団の経験が薄い子たちは、自分が前面にモロに出過ぎて鼻持ちならなくなったり、まとめられなくなったり、不満が持てなくなったり、攻撃的になったり、逆に閉じこもってしまったりと、自分の位置加減や感情の置き処がわからなくなってしまうのでしょう。
結果傷ついたことの処理ができなくなります。
それをサポートしていく方法・手段はありますが、やはり時間がかかります。
多くの子たちは社会との関係を望んでいますから、複数との人間関係(集団)は避けて通ることはできないことはよくわかっています。
いきなり集団でのびのび自分を発揮できることは稀です。
それなりの支える人、居場所(基地)とその子に合った練習を重ねていくことが必要になります。
人を信じる勇気、友を愛する勇気、夢を生きる勇気を持ってください。