家族
「行動しながら考える」
部屋の乱れと心の乱れは案外同じような面を持っているようです。
ある女性は、学生時代から部屋の片づけが苦手?で、服とか雑誌とか郵便物が散乱していたといいます。
当時から何に関心があるかといえば、友人や大人との関係に力を注いでいたらしいです。
輪に入ることや、話を合わせることや、目上の人から認められることに、というより嫌われないようにするということに神経を費やしていたといいます。
今にして思えば楽しかったのかどうかわからない面も多々あるということです。
部屋に帰れば、テレビを見るでもなくつけたまま力尽きたようにソファーでボーっとして時間が過ぎていたといいます。
当然部屋の中は服がそのまま床に積み上げたまっていき、見た書類などはところどころに散乱していき、飲料のペットボトルや、コップがたまっていくといった状態で、それに比例して、頭の中の整理は部分や断片のことはできても、全体となるとまとめられなく散乱していたようです。
情緒的に良いときと落ち込むときの波が大きく、行動もそれに左右されます。
外のことに囚われきって、自分のことや内面はそれに引きずられ、真の自分を見ることを避け、その日を無事すごすことのみに関心が移っていったといいます。
特別の事例とは思いません。
彼女は難しく考えることを少しやめ、理解者の手伝いもあって身近なところから片づけを実行することにしました。
片付くのと並行して、行動・思考自体に変化が起こってきます。
不思議なもので、全体にシンプルになっていくのです。
行動しながら考えていくことのコツを少し実感したようです。