反抗
ライフサイクル.~そのⅠ~
ライフサイクル(一生を通じての各年代・時期の課題、転換期)を通じて、「不安」という視点からを眺めたいと思います。
まず、「基本的信頼vs不信」という課題があります。
基本的信頼とは人生最初期に、乳児が養育者と授乳を中心とした安心できる養育環境を通じて獲得することが期待される要素であり、健康なパーソナリティの発達の基礎となるものです。
これは、自己・他者・世界を信頼できるという感覚の核となるものであり、この感覚なしには健康に生き続けることは困難になることが言われています。
この感覚が上手く心身に馴染まないまま成長すると、青年期におけるアイデンティティ拡散の状態に陥った時は、時間的展望の喪失が起こりやすいです。
これは時間的な見通しが失われ、将来の希望がなくなり、何かを期待して待つことができなくなりやすいという事を意味します。
生活全体が緩慢になり、刹那的で無気力にもなります。
これは未来と過去という時間に対しての不信感です。
乳児期のいくら待ち続けてもオッパイをくれない母親と時間に対する不信を起源としていると言われています。