人間性としての自我
幼稚園児・低学年小学生
ある田舎の小さな幼稚園・小学校。
小規模ゆえにそれぞれの子どもの行動にリアルタイムで対応することができます。
しかし表面的な対応だけでは対処できないこともたくさんあります。
最近妹ができて赤ちゃん返りをしたり嘔吐を繰り返したりする女児。
転園してきてなかなかな集団になじまず一人の世界に入って周囲関係なくはしゃぐ男児。
朝起きたら突然母親が家出してしまっていて事態が呑み込めず、いつ死んでもいいと書き綴る女児。
誰彼なしに大人にへばりつく4人きょうだいの3番目の女児。
懸命に同級生のリズムに合わそうと顔色窺いしながら学習に取り組むがどうしてもついていけない男児。
まだまだ程度の差こそあれ、それぞれに懸命に園生活、学校生活を送っています。
子ども寄りに対処の工夫をすれば、安心感と時間の助けで子ども自身の自助力が発動して健康域に入っていくのですが、子どもを預かる大人の目は、その年齢の集団力、課題到達に目がいく面もあり、時機を失うおそれも含んでいます。
その際、他の分野の専門家の考えを「聞く耳を持つ」度量が、親にも教育関係者にもあるかないか、で子どもの将来を左右することも多々あると感じます。