子どもが社会へ発達していく道筋
「窮屈な心」
心はもともと窮屈な、やっかいなものです。
生まれたときから、親を中心に大人からのさまざまな想いをもらいながら心は育っていきます。
そのことで、「うるさいな、ややこしいな、ほっといてほしいな、すごいな、もっとそばにいてほしいな、もっと言ってくれないかな」等々を思いながら社会のきまりごとなどを身につけ、心を育てていきます。
安心・信頼できる関係がまず親子などの深い関係(二者関係)ができてくると、三人以上への関係・集団(三者関係)へと拡がっていくのが成長です。
この拡がっていくということは、今までは自分中心だった世界が、みんなの中の自分という体験・世界が加わっていきます。
その世界では、葛藤・対決・妥協等々さまざまな心の揺れ動きがでてきます。
この揺れが心を揉んでいることでもあり、柔軟性・心の広さ、深さ等の基礎になると思いますが、なにせもともと心は窮屈なものなので、自分の心の中で折り合いをつけるのは大変なことです。
関係を深めるのと広げるという両輪の関係ができると窮屈さもいくらかは感じなくなるのでは。