岐阜県多治見市立滝呂小学校での講演会「思春期・反抗期の子どもとのつき合い方」
6年生の国語の教科書より
長い人生においては自分の思い通りにはいかないこともたくさん出てきます。
君が自分で選びとったわけでもないのに、つらくて悲しいことにも出会わなければならない日が、この先にはあるかもしれません。そんなときには、いつもの君のように、前向きにものごとを考えたり、かっこよく過ごしたりなんて、とてもできなくなりますよね。悲しいときの自分なんて消してしまいたいと思うこともあるかもしれません。
でも、そんなときにも、忘れないでいてほしいことがあります。
うれしいときだけが「君」ではありませんよ。笑っているときの君だけが「君」ではありませんね。悲しいときの君も、恥ずかしくて消えてなくなりたいと思うときの君も「君」なのです。
だから、つらいときや悲しいときの自分も大切にしなければなりません。成功して喜びでいっぱいになっているときの君も、失敗して涙を流す君も「君」です。
どんなときの自分も大事にすること、自分のことをいつも大好きだと思っていること、これはとても大切なことです。だから、決して忘れないでいて下さい。
「君たちに伝えたいこと」(日野原重明さん)
思い通りにいかない自分も、情けない自分も、恥ずかしい自分も、ぜ~んぶ大切な自分。
だから大事にしなくてはいけない。
そんな自分を嫌うのではなく、大切にしなくてはいけない。
そんな自分を排除するのではなく、やさしく受け入れる。
なぜか?
どんな自分も大切な自分だから。
兄弟でも生徒たちでも色々な子どもたちがいます。
勉強ができる子、
勉強が苦手な子、
運動が得意な子、
運動が苦手な子、
明るい子、
おとなしい子、
優しい子、
面白い子、
・・・
それぞれの子どもが大切なように、それぞれの私が大切です。
どの子もかけがえのない存在であるように、どの私もかけがえのない私。
あなたも子どももそのままでいい
そうして自分を本当に受け入れられた時、そうしてありのままの子どもを受け入れられた時、本当に必要な変化、成長が訪れるのだと思います。
(ブログ「長谷川満の親学講座」2012年2月14日の記事より)
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