第42回ペアレントセミナー『子育てはただ飯食わせ服着せて布団に寝かすことと知るべし』<後編>
最初からお読みになりたい方はコチラ→http://hasegawa-mitsuru.seesaa.net/article/434408920.html
中編からお読みになりたい方はコチラ→http://hasegawa-mitsuru.seesaa.net/article/434446969.html
では次4番目、
4、愛や喜びや幸せを受け取る
(私の許に生まれてくれてありがとう)
親になるとついつい子どもに何をしてやれるか、何を身につけさせてやれるかと与えることばかりに目がいきがちですが、本当は子どもが生まれるときに持って来てくれた愛や喜びや幸せを受け取ることの方が何倍も大切です。
なぜか?
幸せな親が幸せな子どもを育てるからです。
ここで紹介したいものがあります。
ある助産師さんが書かれた文章です。
タイトルは「お母さんの宝物」。
(略)
そのお母さんは、出産予定日の前日に
胎動がないというので来院されました。
急いでエコーで調べたら、
すでに赤ちゃんの心臓は止まっていました。
(略)
普段なら私たち助産師は、
陣痛が5時間でも10時間でも、
ずっと付き合ってお母さんの腰をさすって、
「頑張りぃ。
元気な赤ちゃんに会えるから頑張りぃ」
と励ましますが、
死産をするお母さんには
かける言葉がありません。
赤ちゃんが元気に生まれてきた時の
分娩室は賑やかですが、
死産のときは本当に静かです。
しーんとした中に、
お母さんの泣く声だけが響くんですよ。
そのお母さんは分娩室で胸に抱いた後、
「一晩抱っこして寝ていいですか」
と言いました。
明日にはお葬式をしないといけない。
せめて今晩一晩だけでも
抱っこしていたいというのです。
私たちは「いいですよ」と言って、
赤ちゃんにきれいな服を着せて、
お母さんの部屋に連れていきました。
その日の夜、看護師が様子を見に行くと、
お母さんは月明かりに照らされて
ベッドの上に座り、
子どもを抱いていました。
「大丈夫ですか」と声をかけると、
「いまね、
この子におっぱいあげていたんですよ」
と答えました。
よく見ると、お母さんは
じわっと零れてくるお乳を指で掬って、
赤ちゃんの口元まで運んでいたのです。
死産であっても、胎盤が外れた瞬間に
ホルモンの働きでお乳が出始めます。
死産したお母さんの場合、
お乳が張らないような薬を飲ませて
止めますが、すぐには止まりません。
そのお母さんも、赤ちゃんを抱いていたら
じわっとお乳が滲んできたので、
それを飲ませようとしていたのです。
飲ませてあげたかったのでしょうね・・・
死産の子であっても、
お母さんにとって子どもは宝物なんです。
生きている子ならなおさらです。
一晩中泣きやまなかったりすると
「ああ、うるさいな」
と思うかもしれませんが、
それこそ母親にとって
最高に幸せなことなんですよ。
母親学級でこういう話をすると、
涙を流すお母さんがたくさんいます。
でも、その涙は浄化の涙で、
自分に授かった命を慈しもう
という気持ちに変わります。
「そんな辛い思いをしながら
子どもを産む人がいるのなら
私も頑張ろう」
「お乳を飲ませるのは幸せなことなんだな」
と前向きになって、
母性のスイッチが入るんですね。
子どもを持てば色々と悩みも出てくるでしょう。
でもそれらの悩みは子どもがいてくれるから生まれるんですね。
悩みの裏側には子どもがいてくれる幸せがあります。
悩みを通して今まではあたり前だと思っていたことが
あたり前ではなくて有り難かったんだと気がつく。
そうして私たち親も悩みを通して成長していってるのだと思います。
今日皆さんに聞いていただく曲は「 You raise me up 」 という曲です。
このタイトルは
「あなたは私に力をくれる」
「あなたは私に勇気をくれる」
「あなたは私を育ててくれる」
そういう意味です。
この曲を私たちの子どもたちに捧げたいと思います。
You raise me up
Artist : Celtik Woman 和訳:はせがわみつる
When I am down and, oh, my soul, so weary
沈み込み、心が疲れているとき
When troubles come and my heart burdened be
困難があって、心が重く苦しいとき
Then I am still and wait here in the silence
そんなとき私はただ待つの、沈黙の中で
Until you come and sit awhile with me
あなたが私のそばにやってきてくれるまで
You raise me up, so I can stand on mountains
あなたは私に力をくれる、だから高い山も越えられる
You raise me up to walk on stormy seas
あなたは私に勇気をくれる、嵐の海だって渡ってみせる
I am strong when I am on your shoulders
私は強くなれるの、あなたがいてくれるなら
You raise me up to more than I can be
あなたは私に力をくれる、私がそう出来る以上に
この曲の中のYouとは神様のことです。
子どもって本当は神様かもしれませんね。
子どもの笑顔であんなに幸せな気持ちになれるのは、
それが神様の笑顔だからかもしれませんね。
では、最後5番、
5、自分のエゴに気づく
(「あなたのため」は自分のため)
今まで愛の子育てについていっぱいお話ししました。
今日は大丈夫でしょう、子どもにやさしく出来るでしょう。
明日も大丈夫かもしれません。
でも2日経ち3日経ち、1週間経ったらまたいつものエゴの子育てに戻って、
子どもにガミガミ言ってるかもしれません。
だからこれから言うことをよく聞いて下さい。
皆さんは今日、エゴの子育てとは何か、愛の子育てとは何かをお知りになりました。
その仕組みまでお知りになりました。
ですから明日もしエゴの心が出て来て子どもに何か文句を言おうとされた時にきっと
「あっ、いま、私、エゴの心出てるわ。」
と気がつかれることでしょう。
そうすればそこで立ち止まることができます。
そして文句を言うのをやめることができます。
エゴの心は残念ながらなくすことは出来ません。
エゴは自分の一部だからです。
でもそれはなくすことは出来なくてもそれが顔を出した時に
気づくことは出来ます。
自分のエゴに気づき、そこで立ち止まるなら、
決してエゴの子育てに逆戻りすることはありません。
そしてそう心がけようとしているのは、
子どもの幸せを心から願っている親の愛の心であり、
そのように心がけるのが愛の子育てです。
本日は誠にご清聴ありがとうございました。
最後にキロロの「未来へ」の曲にのせてお一人お一人それぞれ違う詩をプレゼントしました。
参加して下さった皆さん、ありがとうございました。
また7月にお会い出来るのを楽しみにしています。
次回のペアレントセミナーは7月10日(日)です。
参加して下さった方がブログに今回のペアレントセミナーの感想を載せて下さっています。
こちらです→http://ameblo.jp/frauyoko-monaka/entry-12133667244.html
是非ごらん下さい。
< 長谷川満の講演会のお知らせ 一般参加OK >
4月23日(土)10:00〜11:40 岡山県倉敷市 玉島市民交流センター
テーマ「子どもを伸ばすプラスの問いかけ」 参加費300円
詳しくはコチラ→http://hasegawa-mitsuru.seesaa.net/article/433600206.html
< リンク >
講演紹介動画「笑って感動して心が軽くなる講演」
https://www.youtube.com/watch?v=IJgivKVQttk
講演紹介動画「いのちの大切さを子どもたちにどう伝えるか」
https://www.youtube.com/watch?v=2WVpUz5AnPc
子どもさんの学習の悩み・家庭教師のご相談は
http://www.hariat.co.jp/ksg/
不登校でお悩みなら
http://www.hariat.co.jp/ksg/futoukou.htm
親も子も幸せに成長していくヒントがいっぱい!
ブログ「長谷川満の親学講座」
http://hasegawa-mitsuru.seesaa.net/
気づきがいっぱい!子育てコラム「あなたのままで100点満点」
http://www.koushinococoro.com/magazine/kyouiku/hasegawa_100/
感動!心が軽くなる!子育て講演については
http://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/service2/