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「強い子に育てなければという親の思い」
親は子どもを愛するがゆえに、社会に出てもやっていけるように「強い子」に育てようとしますが、実は大抵、その方法論が基本的に間違っているのです。
強い子に育てようとして
甘やかさない、厳しく接する、
そのように接しがちですが、これはただ親子間の信頼関係を損なうだけで、決して強い子には育ちませんし、自立という面においてもマイナスです。
子ども時代に親の愛情を肌身で感じ、十分に甘えられた子どもが「甘え」を卒業し、自立していけるのであって、甘えることを許されなかった子どもはかえって困難に弱かったり、自立が難しかったりします。
これは「安心感」と深い関わりがあって、いつでも甘えられる=受け入れてもらえる、という安心感があると、積極的にチャレンジすることも出来ますし、何か困難なことがあったとしてもやるだけやってみようという前向きな気持ちになれるものなのです。
その「安心感」はどこから生まれるのかというと、子ども時代の「甘えられた」経験からくるのです。
つらいことがあっても、お母さんに抱きしめてもらえる、なぐさめてもらえる、やさしくしてもらえる。失敗しても許してもらえる。気持ちをわかってもらえる。
そういう経験を通して子どもは基本的信頼感を身につけます。
お母さんはいつでもどんなときでも自分を受け入れてくれると信じられるからこそ、この世界もまた信じられるのです。世界が信じられるとは、人間が信じられるということです。また自分も信じられるということです。信じる気持ちは全部つながっているのです。
そして信じられることが安心感につながっているのです。
「強さ」は優しさに支えらています。愛情に支えられているのです。
愛されているという自信、帰る場所があるという安心感が人を強く、積極的にさせます。
子どもにとって安心して甘えられる親ほどありがたいものはありません。
愛情も、安心感も、チャレンジする気持ちも、困難に負けない強さも、自立心もそういうあたたかい親子関係によってこそ育まれるのですから。
(ブログ「長谷川満の親学講座」より)
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