無為の子育て ~あなたも子どももそのままでいい~
1、子どもに求めない
求心止む処即ち無事。求める心がなければ心安らかにいられます。これは仏教の言葉です。仏教では煩悩(悩み苦しみ)の原因は求心(求める心)にあると見ます。求めて得られないからこそ苦しむ。子どもに求めるから子どもに対して不満に思う。「こうあってほしい」と望まなければ、そこには愛しいだけの子どもがいます。
2、ありのままの自分でありのままの子どもを愛する
いい親じゃなくていい、子育ての上手な親じゃなくていい、そのままのあなたで育てればいいのです。子どもはそのままのあなたに愛されたいのです。なぜなら、そのままのあなたが大好きだからです。そして、そのままの自分を愛されたいと願っています。
あなたにも子どもにも欠点やダメな所はあるでしょう。でも、だれがそれをダメな所と決めたのでしょう。
あるお母さんは我が子のダメな所は?と訊かれて「しなければならないことを先にしないで、したいことを先にするところです」と答えられました。でも、それってダメな所でしょうか。あるお母さんは「引っ込み思案なところ」と答えられました。人と仲良くなるのに時間がかかる子もいますが、その子その子のペースを大切にしてあげれば、そのことを劣等感に思わずに済むことでしょう。
ダメでいいし、弱くていい。だから人間は助け合って生きてきたのです。
そして、弱さを丸ごと受け止めてもらえる、受け止めてくれる人がちゃんといる、そう思えるからこそ勇気を持って困難にも立ち向かえるのです。そういう強さこそが本当の強さだと思います。
3、素晴らしい子だと信じる
素晴らしい子だと信じる。そうすれば、子どもにあれこれ言わなくて済みます。子どもに任せられます。
一時、不登校になろうと不良になろうと、必ずまた元気で素直な我が子に戻ります。そして、不登校になったのも不良になったのも全部親の映し鏡なのです。だから、子どもを直す必要はありません。我が身を振り返って、反省すべき点は反省し、変えていこうと思う所は自ら変えればいいだけのことです。そうすれば、子どもは安心して元の姿に戻れるのです。
体を張って親の姿を見せてくれているのですから、本当は感謝しなければいけないくらいなのです。
「あなたは素晴らしい」
本当にそう信じ、そう見て、そう言い続けるなら、その子は必ず素晴らしく育つでしょう。
あなたの信じたとおり、言ったとおりに育つのです。
だから、子どものいい面を見て、たくさんたくさん誉めてあげてください。
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