詩集「無為 〜そのままでよかったんだ〜」ネット販売一時中止のお知らせ
長い
長い
長い
冬を越えて
桜咲く
by はせがわみつる
桜の花は毎年4月10日前後に満開になります。
年によって多少ずれることがあったとしても、春になれば必ず咲いて私たちの目を楽しませてくれるのですが、その花のつぼみは前年の秋までにはもう出来上がっていて、条件が整いさえすればいつでも咲けるそうです。だから、時々、季節を間違えて秋に咲いている桜がありますが、他の桜も咲こうと思えば咲けるけれども、冬を越えて咲くようにしているそうなのです。
どうしてかというと、桜はもともと暖かい気候のところに生えていた植物で、日本の冬の気候を生き抜く為には、秋に開花してエネルギーを使ってしまうよりも、いったん「溜め」をつくった上で暖かい春に咲く方が生存していく上で有利だからだと言われています。
秋に咲けるけれども、あえて寒い冬を越えて春に咲く。
だからこそ、桜の花は春を待ちかねたように一斉に咲くのです。
「溜め」がある分、あれほど見事に咲くことができるのです。
人生も、時に厳しい冬の時代を迎えることもあります。
でも、その厳しい冬にあっても、そこにはすでに「明るい未来」が準備されています。すでに希望のつぼみがあるのです。苦しいとき、つらいときこそ、春に咲く為の「溜め」をつくっているのです。
それを知っているか、いないかで冬の過ごし方も春の迎え方も違ってくるように思います。
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