岐阜県多治見市立滝呂小学校での講演会「思春期・反抗期の子どもとのつき合い方」
小さな頃から運動が苦手な女の子がいました。
逆上がりも苦手、マラソンも苦手。
体育の評価はいつもBかCでした。
お母さんはいつも
「◯◯ちゃんは図工が得意なのだから
体育は苦手でもいいのよ」
と慰めてくれていましたが、6年生1学期の通知表をもらった時、目が点になってしまいました。
体育にAがついていたのです!
驚いたお母さんは、三者面談の時に体育がAになった理由を担任の先生に尋ねました。
「◯◯さんはドッヂボールの時、ボールにあたらないように逃げるのが得意で、いつも最後まで内野のコートに残っていたんです。それに、どうしたらボールにあたらないかを自分なりに研究して日記にも書いていたんです。だからAをつけました。」
はじめて体育でAがとれたことに女の子は大喜び。
お父さんお母さんもいっぱいほめてくれました。
自信がついた女の子は地元のキッズバレーボールに入団し、これからも自分なりのスタイルでスポーツに親しんでいこうと考えています。
この話に出てくるお母さんも素晴らしいのですが、なんといってもこの担任の先生が素晴らしいと思います。
普通なら「逃げてばかりいないで、キャッチしなければ勝てないぞ」とか言って指導してしまいそうですが、この先生は違います。
「へ~、上手に逃げるね~、たいしたもんだ」とプラス面を見る。
その結果、少し自信がついた女の子はどうしたらボールにあたらないようにできるかを自分なりに研究するようになり、最後までコートに残っていられるくらい逃げるのが上手になった。
すると、またそれを先生が認めてくれてAをつけてくれた。
プラス面を見る。
子どものいい所を見る。
認める。ほめる。
それが子どもを善くしていきます。
子どもを変えようとするのではなく、子どもへの見方を変える。
子どもをプラス視点で見ていくことが子どもをプラスに変えていきます。
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