158【不動産投資】家賃値上げの正当理由とは? 正当理由=合意ではない でも合意は不要!?動画10分

竹下昌成

竹下昌成

テーマ:家賃改定(交渉、調停、裁判)






家賃値上げというと、「入居者の合意が必要」と思っている方が多いですが、これは正確ではありません。

結論から言うと、家賃改定において重要なのは「合意」ではなく、「正当な理由」です。

そして、この正当性は最終的には裁判所が判断します。

■ なぜ家賃を上げるのか?

そもそも「なぜ上げるのか?」と聞かれることがあります。

逆に言えば、「なぜ上げてはいけないのか?」という話でもあります。

家賃は固定されたものではなく、

・物価
・税金
・建物維持費
・周辺賃料相場

といった要素によって変動するものです。

■ 家賃改定の基本ルール

家賃改定は以下の3つで整理できます。

① 新規賃料(相場)
現在募集されている賃料。基準となる価格帯。

② 継続賃料
入居者保護の観点から考慮される賃料。
ただし、オーナー側から見れば「最低限是正できるライン」でもあります。

③ 年10%目安の段階的補正
長期入居で乖離した場合に、段階的に適正化していく考え方。

■ 契約書・調停・訴訟は何を見ているか

賃貸借契約書や調停、訴訟では以下が見られます。

・税金の変動
・物価の変動
・物件価格の変動
・周辺相場との乖離

つまり、「相場より低い状態」は、それ自体が是正理由になり得ます。

■ 継続賃料の考え方(重要)

代表的な考え方は2つです。

・差額分配法
(現行賃料+新規賃料)÷2

・スライド法
物価上昇に応じた調整

いずれも前提は、

「現行賃料 < 新規賃料」

この構造が崩れていなければ、値上げの論理は成立します。

■ 正当理由と合意は別物

ここが一番の誤解ポイントです。

・正当理由がある → 値上げは成立し得る
・合意がない → 交渉は長引く

つまり、

「正当理由」と「合意」は別物です。

合意がなくても、最終的には裁判所が判断します。

■ 家賃改定は交渉ごと

ただし、これはあくまで「制度の話」です。

実務では、

・入居者の事情
・オーナーの事情
・物件の競争力

などが絡みます。

連絡を無視する、感情的になる、といった対応は
結果的に自分の不利になります。

■ コスト転嫁でも一定の正当性はある

・固定資産税
・管理費
・修繕費

こういったコスト上昇は、受益者である入居者に
一定程度転嫁することは合理的です。

■ まとめ

家賃改定は、

「正当な理由に基づく交渉」

です。

そして、

適正な賃料に是正することは、
オーナー・入居者双方にとって長期的にはメリットがあります。

■ 関連コラム

157 なぜ家賃改定のルールは広まらないのか?
https://mbp-japan.com/hyogo/takeshita/column/157/

144 「家賃値上げを拒否されたら?“裁判でお願いします”と言われた実例」
https://mbp-japan.com/hyogo/fp-takeshita/column/5217247/

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