AIが現場の「困りごと」を解決する 8つの型を、やさしく解説 ― KATANA(刀)とTAKUMI(匠)、それぞれ4つの役割 ―

濱田金男

濱田金男

テーマ:濱田式AI品質スタンダード

「分からないことがあれば聞いてね」と言っても、新人はなかなか聞けない。
ベテランの“カン”は言葉にならない。
気をつけているのに、同じミスがまた起きる――。

製造現場のこうした「困りごと」を、AIを使って解決するのが濱田式AI品質スタンダードです。

その中心にあるのが、8つの「型(かた)」です。型とは、困りごとを解くための“決まった手順”のこと。難しそうに聞こえますが、使う人が型を選ぶ必要はありません。AIに困りごとを1行入れるだけで、ぴったりの型が自動で選ばれます。

型は、大きく2つの道具箱に分かれます。

◆KATANA(刀)― 記録・データから「本当の原因」を見つける
報告書や不良データを調べ、「人のせい」で終わらせずに本当の原因まで掘り下げ、再発を防ぎます。
4つの型:氷山深掘り型/矛盾抽出型/3層純化型/外部融合型

◆TAKUMI(匠)― ベテランの「コツ」を引き出して残す
熟練者の頭の中にある“カン”や“コツ”を言葉にして、新人にも使える形で組織に残します。
4つの型:逆質問型/状況再現型/構造化型/継承型

それでは、8つの型を1つずつ、やさしく見ていきましょう。

KATANA(刀)の4つの型 ― 原因を見つけ、再発を防ぐ
① 氷山深掘り型 ―「なぜ?」を本当の原因まで掘る
 こんな時に:報告書が「不注意でした」「次は気をつけます」で終わっている。
 してくれること:「人のせい」という表面の言葉を外し、“仕組みのどこに穴があったか”
 まで一緒に掘り下げます。
 たとえば:「確認不足」とされたミスを、「そもそも確認する工程が無かった」と
 いう本当の原因まで。

② 矛盾抽出型 ― 話のつじつまが合わない所を見つける
 こんな時に:分析の理屈が飛んでいる、書類どうしで言っていることが違う。
 してくれること:どこが食い違っているかを、理由を添えて指摘します。
 たとえば:「ダブルチェックした」とあるのに不良が流出――記録と実態のズレに
 気づかせてくれます。

③ 3層純化型 ― 見つけた原因を「使えるルール」に変える
 こんな時に:原因はわかったのに、現場のルールに落とし込めていない。
 してくれること:「なぜ起きたか・どう防ぐか・どう判断するか」の3段に整理します。
 たとえば:「異常が出たら検査を厳しめに切り替える」を、誰でも使える判断のルールに。

④ 外部融合型 ― 世の中の最新事例を取り込む
 こんな時に:社内のやり方だけでは、もう手詰まり。
 してくれること:他業界の事例や新しい技術を調べて、自社の対策に足します。
 たとえば:自社で頭打ちの対策に、よその業界の工夫を“接ぎ木”する。

※ 不良の件数や測定値などの「数字データ」も、KATANAがグラフにして要点(どこを直すべきか)を教えてくれます。

TAKUMI(匠)の4つの型 ― コツを言葉にして残す
① 逆質問型 ―「なんとなく」を言葉にする
 こんな時に:ベテランが「カンでわかる」としか言えない。
 してくれること:AIが「なぜ?」「もし違ったら?」と質問を重ね、本人も気づいて
 いない判断の理由を引き出します。
 たとえば:「なぜあの時、手を止めたの?」と問いかけ、その理由を言葉にします。

② 状況再現型 ― その場面に戻って思い出す
 こんな時に:「あの時の判断」を、もっと詳しく知りたい。
 してくれること:その瞬間を順番に思い出してもらい、何を見て・聞いて・感じたか
 を言葉にします。
 たとえば:異常に気づいた時「最初に何を確かめた?」を順番にたどります。

③ 構造化型 ― 引き出した話を「カード」にまとめる
 こんな時に:聞き出したコツが、バラバラのままで使えない。
 してくれること:「どんな時・どうする・なぜ・例外」の形に整理します。
 たとえば:「暑い日は粘りが変わるので設定を変える。ただし乾いた日は別」を
 ルールカードに。

④ 継承型 ― 新人に渡せる形にする
 こんな時に:せっかくのコツが、新人に伝わらない。
 してくれること:教え方や、新人向けのQ&A・手順に作り変えます。
 たとえば:ルールカードを、明日から新人が使えるQ&Aに展開します。

まとめ ― 型は覚えなくていい。困りごとを入れるだけ
8つの型は、どれも「現場のもやもや」を「次に使える知恵」に変えるための道具です。
KATANAは記録から原因を、TAKUMIは人からコツを。役割は違っても、行き着く先は
同じ――組織に残る“知恵の引き出し”です。

大切なのは、型を覚えることではありません。困りごとを、そのまま1行入れてみること。
最初の1件から、現場は少しずつ変わり始めます。

(AIの答えは便利ですが万能ではありません。最後はかならず、人の目と現場の事実
で確かめてくださいね。)

 ★KATANAとTAKUMIの詳しい説明は?
   https://monozukuri-japan.seesaa.net/article/520994841.html

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濱田金男
専門家

濱田金男(製造業技術支援サービス)

合同会社高崎ものづくり技術研究所

熟練の暗黙知を、全員が使える武器に:日本初、AI品質管理:濱田式AI品質スタンダード ・生成AI活用で作業の形骸化・属人化防止・トラブル未然防止 ・ベテランの思考プロセスを可視化、みんなで再利用

濱田金男プロは上毛新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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