何歳になっても、してあげたい。
親の介護が気になり始めたら。困る前から、知っておきたいこと。
ある程度の年齢になると、ふと頭をよぎる親の介護。
「今は元気だけれど、いつまでこの暮らしが続くのだろう」
「もし介護が必要になったら、どうすればいいんだろう」
「離れて暮らしているから、何かあってもすぐには駆けつけられない」
そんな不安を感じることはありませんか。
でも、まだ何も起きていない。
親は今のところ、いつもどおりに暮らしている。
何か具体的に困っているわけではない。
ただ、いつか介護が必要になるかもしれないと思うと、漠然と不安になる。
だからといって、今の段階で誰に何を相談したらいいのかもわからない。
そんな気持ちを抱えている方は、少なくないのではないでしょうか。
介護は、ある日突然始まることもある
親の介護は、いつから始まると決まっているものではありません。
転倒や入院をきっかけに、昨日まで当たり前だった暮らしが一変することもあります。
初めての経験ですから、何をどうすればいいのかわからなくて当然です。
これからどうすればいいの?
誰に相談すればいいの?
市役所に行けばいいのかな?
仕事はどうしよう?
お金はどれくらいかかるんだろう?
そして、いつまで続くの?
次から次へと疑問や不安が出てきます。
お金の不安にも似ています。
いつ、どれくらい必要になるのかがわからないから、不安になる。
先の見えないことへの不安は、なかなか解消できません。
「こんなことで相談していいの?」という壁
先日、介護事業者の異業種交流会に参加しました。
そのグループワークで、こんな話が出ました。
親に介護が必要になった。でも、何をどうすればいいのかわからない。
介護を経験した友人に相談して、初めて地域包括支援センターの存在を知ったそうです。
ところが、相談先がわかっても、今度は、
「こんなことで相談していいのかな?」
と、ためらってしまう。
思い切って相談してみると、親切に話を聞いてもらえ、必要な支援へと話が進んでいったそうです。
そのグループワークでは、もっと気軽に相談できる場所があれば、という意見も出ました。
私は、その言葉がとても印象に残りました。
知っているだけで、安心できることがある
例えば、
「親の介護が必要になったら、まず地域包括支援センターに相談してみよう」
「親が住んでいる地域のセンターは、ここにある」
それを知っているだけでも、心強くありませんか。
地域包括支援センターは、市区町村が設置する、高齢者の暮らしや介護に関する公的な相談窓口です。
介護が始まっていなくても、親の生活に不安を感じた段階で相談できます。
私自身、義母のことで困ったとき、介護事業に携わる知人がいたので、迷わず相談することができました。
そこから必要な支援へとつないでもらえたのです。
でも、誰もがそんな知り合いを持っているわけではありません。
まして、親と離れて暮らしていたら、地域の事情もわからず、頻繁に帰省することも難しい。
どうしたらいいのか、途方に暮れてしまうこともあるでしょう。
だからこそ、困る前から情報を知っておくことが大切なのだと思います。
何に困っているのかわからなくても
実家の片付けについても、同じようなことがあります。
「親の家が気になっているけれど、何から始めればいいかわからない」
「物が増えてきたけれど、片付けを頼むほどなのかもわからない」
「親の暮らしが少し心配。でも、何が問題なのか、はっきりしない」
そんな段階で、相談していただいてもいいのです。
私は、まずお話を聞いて、一緒に困りごとを整理することを大切にしています。
介護の専門的な相談が必要なら、適切な窓口へ。
片付けや買取など、専門業者の力が必要なら、その橋渡しを。
そして、実際の片付けや現場での支援、家族との調整などが必要になれば、有料で伴走することもできます。
最初の相談や課題整理、必要な支援先への橋渡しは無料です。
相談したからといって、必ず何かを依頼しなければならないわけではありません。
話してみた結果、今は何もしなくて大丈夫、ということもあるでしょう。
それでも、次に困ったときの手立てがわかれば、安心につながると思うのです。
困ったら聞いて。困る前から聞いて。
介護も、お金も、実家の片付けも。
知らなかったために、利用できる制度や支援にたどり着けないことがあります。
反対に、知っているだけで選択肢が増え、不安が軽くなることもあります。
私が実家の片付けや生前整理についてセミナーを開催していきたいと思うのも、そのためです。
何かが起きてから慌てるのではなく、元気なうちから知っておいてほしい。
そして、いざというときに、一人で抱え込まないでほしい。
困ったら聞いてください。
困る前から、聞いてください。
「何を相談したらいいのかわからない」
そんな言葉からでも、話は始められます。
一緒に考えることで、次の一歩が見えてくるかもしれません。
くらととは、その最初の一歩から、お手伝いしたいと思っています。


