糖質制限の有用性?
糖尿病の癌リスクは女性の方が高い?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘糖尿病の癌リスクは女性の方が高い?’という報告です。
新しい大規模な文献研究によると、糖尿病は男女どちらでも全部位の癌のリスク因子であるが、リスクは男性よりも女性でより高い。19239302人および1082592件の全部位の癌イベントを含む研究121本のレビューの結果、女性における全部位の癌の過剰リスクが糖尿病(1型および2型)により男性に比べ約6%増加することが示された(相対リスク比1.06倍)。糖尿病と関連する致命的癌および非致命的癌の組み合わせの相対リスクは、女性では1.27倍、男性では1.19倍であった。
糖尿病はいくつかの部位特異的癌と関連し、口腔癌、胃癌、腎臓癌および白血病については男性よりも女性で過剰リスクが有意に高かったが、肝臓癌については過剰リスクが低かった。糖尿病の女性は糖尿病の男性と比べて血糖管理が不良なことが、性別によって異なる過剰な癌リスクの考えられる理由と推測された。研究結果は、癌の研究、予防、治療において糖尿病が果たす役割の定量化にあたり性別によって異なるアプローチを取ることの重要性を強調している。
糖尿病の死因の一位は実は癌なのですが、その癌のリスクは女性の方が高い様ですので十分な注意が必要かと思われます。