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佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

ブロッコリーの新芽成分が糖尿病に有効?

2017年7月5日

テーマ:糖尿病関連の報告

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: 糖尿病 食事糖尿病 症状糖尿病 予防

ブロッコリーの新芽成分が糖尿病に有効?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「ブロッコリーの新芽成分が糖尿病に有効?」という報告です。
 ブロッコリーの新芽(ブロッコリースプラウト)に多く含まれる「スルフォラファン」が、肥満を伴う糖尿病患者の血糖コントロールに役立つ可能性のあることが、スウェーデンでの研究で分かった。ただし、研究を行ったイェーテボリ大学の研究者によると、この研究は小規模かつ追跡期間も短いもので、対象患者はインスリン抵抗性改善薬のメトホルミンを服用していたためスルフォラファン単独の作用を確認したものではない点を指摘している。また、研究で用いたスルフォラファンは純度と有害性を調べた上で濃縮したものを使用しており、「市販されているサプリメントを2型糖尿病の治療に用いることは勧められない」と、同氏は注意を促している。
 スルフォラファンはブロッコリーなどアブラナ科の植物に含まれる物質で、特にブロッコリースプラウトに多く含まれる。同氏らは、まず、2型糖尿病に関連する遺伝子活性を調節する可能性がある化合物を同定するため、3,800超の物質をスクリーニングし、スルフォラファンに着目した。同氏らはメトホルミンを服用中の2型糖尿病患者97人を対象にスルフォラファンの有効性を検討する臨床試験を行った。その結果、研究開始時点で血糖コントロール不良だった肥満を伴う患者群では、スルフォラファンの摂取によりHbA1cの平均値が開始時の約7.4%から12週後には約7.0%へと低下したことが分かった。一方で、その他の患者群ではスルフォラファンによる血糖値の改善効果は確認されなかった。同氏らの研究グループは今後、スルフォラファンが糖尿病前症から2型糖尿病への進展を抑制できるかどうかを調べる予定だという。
 一方で、ある栄養の専門家は「血糖調節の仕組みは複雑であり、たった1つの栄養素で血糖コントロールができるという誤解を広めることにならないか」と懸念を示している。しかし、同氏は「ブロッコリーを食べる量を増やすことは、血糖コントロール以外のさまざまな視点からも体に良い影響を与えるのは確かだ」とコメントしている。
 よくダイエットには何々が良いとテレビなどで宣伝されると次の日にはスーパーなどでその商品が品薄になったりなどということがあった様ですが、このスルフォラファンに関してもサプリとして摂取することは当然勧めていないようです。でも、スルフォラファンの効能に関しては以前より言われており、糖尿病を含めて体に良い成分であるのは間違いなさそうですので食事として積極的に摂ることで色々な効能は期待出来そうです!

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