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30歳男性の1/3が糖尿病発症の可能性?

佐藤浩明

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テーマ:医療マメ知識

30歳男性の1/3が糖尿病発症の可能性?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘30歳男性の1/3が糖尿病発症の可能性?’という報告です。

 5万人を超える60歳未満の会社員を対象に調査した結果、30歳の男性は3人に1人、女性は5人に1人が65歳までに2型糖尿病を発症する可能性があることが分かったと、国立国際医療研究センターの共同研究グループが発表した。30歳から65歳までの2型糖尿病の累積罹患率を調べたもので、肥満度(BMI)が高いほど罹患率は上昇することも明らかになった。研究グループは、特に若年の肥満者を対象とした2型糖尿病の予防策に力を入れるべきだと強調している。

 研究グループは今回、12の企業で働く約10万人の会社員を対象に行われている職域多施設研究(J-ECOH Study)のデータを用いて、2型糖尿病の累積罹患率を男女別やBMI別に調べる観察研究を行った。対象は、ベースライン時(2008~2010年)に糖尿病を有さず、最大で7年間追跡し得た、11企業で働く30~59歳の会社員5万3,828人(男性4万6,065人、女性7,763人)。27万4,349人年の追跡期間中に、3,587人(男性3,339人、女性248人)が2型糖尿病を新たに発症していた。

解析の結果、30歳から65歳までの2型糖尿病の累積罹患率は男性が34.7%、女性が18.6%であることが分かった。対象者をBMIで層別して解析したところ、2型糖尿病の累積罹患率は男女ともに肥満(BMI 30以上)と過体重(BMI 25~29.9)の人では、BMIが25未満の適正体重あるいは低体重の人と比べて高いことも明らかになった。

 これらの結果から、研究グループは「日本人会社員の大規模コホートで、30歳から65歳までの2型糖尿病の累積罹患率を調べた研究は今回が初めてだと思われる。この結果から、日本人の会社員は男女ともに2型糖尿病になるリスクが高く、その疾病負荷は大きいと考えられることから、特に若年の肥満者を対象とした効果的な体重管理法や2型糖尿病のスクリーニングプログラムの開発が必要とされる」と述べている。

 近年では65歳過ぎてからの高齢発症の糖尿病の方も増えてきていますが、肥満傾向のある方は少ない様に思います。しかし、上述の様に若年層で糖尿病を発症する方は肥満を伴うことが圧倒的に多いと考えられますので...若いうちからの体重管理が糖尿病発症予防には重要であろうと思われます!

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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