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脳卒中の警告サイン‘F/A/S/T’で確認?

佐藤浩明

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テーマ:医療マメ知識

脳卒中の警告サイン‘F/A/S/T’で確認?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘脳卒中の警告サイン‘F/A/S/T’で確認?’という報告です。

 米国人の5大死因の一つに挙げられる脳卒中は、その約8割が高血圧や喫煙などのリスク因子の是正や生活習慣の改善などで予防できるにもかかわらず、そうした知識は一般には広く浸透していない。米国脳卒中協会(ASA)は毎年5月を「脳卒中月間(American Stroke Month)」と定めており、脳卒中予防のための合い言葉「F.A.S.T」を掲げ、一般の人々を対象に脳卒中の理解を深めるための啓発活動を行っている。脳卒中の6割以上は発症時に居合わせた人(バイスタンダー)が発見したとされるが、脳卒中が疑われる危険な症状について十分に知っている米国人は半数に満たないのが実情だ。

 ASAは脳卒中の警告サインを簡単に覚える合い言葉に「F.A.S.T」を掲げ、脳卒中が疑われたら、「Face:顔の麻痺(顔がゆがんだりする)」「Arm:腕の麻痺(腕に力が入らず、だらりと下がったままになる)」「Speech:言葉が出ない、ろれつが回らない」の3つの症状の有無と「Time:発症時刻」を確認するよう呼び掛けている。ASAはプレスリリースで、「誰もが脳卒中になる可能性があり、その準備をしておく必要がある。F.A.S.Tを知っていれば、脳卒中になっても命を守れるかもしれない」と記している。なお、顔や手足のしびれ、片方の目が見えなくなる、経験したことのない激しい頭痛、ふらふらして歩けなくなるといった症状もみられるという。

 では、脳卒中が疑われたら、どう対処すべきか?ASAは「脳卒中が疑われたら、直ちに救急車を呼んで専門病院を受診する」ことが先決で、たとえ症状が軽くても、患者本人や家族が車を運転して病院に行くことは危険な上、時間のロスにつながるので止めるように強く勧めている。また、脳卒中の生存者は4人に1人で再発がみられるが、その際に患者が受ける身体的ダメージは初発時をはるかに上回るため、治療に成功しても油断せず、再発予防に努める必要がある。脳卒中の最も重要なリスク因子は高血圧であり(米国成人の半数近くが高血圧患者と推定されている)、その他にも肥満や糖尿病、脂質異常症、喫煙、脳卒中の家族歴などが挙げられる。

 脳卒中の前駆症状として痺れ症状を気になさるかも多く見受けられますが、上述の様に痺れ症状は脳卒中に典型的な症状ではありません。ご存知の方もおられるかと思いますが、以前に小渕元首相が会見中に突然言葉が出なくなったことがありましたが、その後に脳卒中を発症したということがありました。実際の場面では本人はろれつが回っていないということは自覚しにくいと思いますのでやはり家族を含めた周りの方の注意も必要と考えます。

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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