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佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

早寝早起きで長生き?

2018年4月26日

テーマ:長生きの秘訣

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: 糖尿病 食事糖尿病 症状糖尿病 予防

早寝早起きで長生き?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は’早寝早起きで長生き?’という報告です。

 早寝早起きが苦にならない朝型の人と比べ、宵っ張りで朝寝坊の夜型の人は短命に終わる可能性が高いことを示唆する研究結果が発表された。クロノタイプ(日中の活動や睡眠のリズムの傾向)が夜型の人では、朝型の人と比べて早期死亡リスクが10%高いことが分かったという。この研究は、米ノースウェスタン大学の研究者らが実施したもの。英国の大規模な研究であるUK Biobankに参加した38~73歳の男女43万3,268人を対象に平均6.5年追跡し、クロノタイプと全死亡リスクとの関連について検討した。クロノタイプは質問票を用いた調査データに基づき「完全な朝型」、「どちらかといえば朝型」、「どちらかといえば夜型」、「完全な夜型」の4つのタイプに分類した。

 年齢や性別、民族、喫煙の有無、体格指数(BMI)、睡眠時間、社会経済的状況、併存疾患で調整して解析した結果、完全な朝型と比べて完全な夜型では全死亡リスクが10%高いことが分かった。また、完全な夜型では健康上の問題を抱えるリスクも高く、完全な朝型と比べて精神障害リスクは1.94倍、糖尿病リスクは1.30倍、神経障害リスクは1.25倍、胃腸/腹部疾患リスクは1.23倍、呼吸器疾患リスクは1.22倍であることも明らかになった。

 今回の研究は関連が認められたに過ぎず、朝型の人に比べて夜型の人の健康状態が悪い理由も明らかにされていない。同研究者は「夜遅くまで起きていると、飲酒や喫煙、間食、ドラッグの使用といった不健康な行動に及ぶ機会が多くなる可能性が考えられる」と指摘。また、「夜型の人は体内時計が朝型の社会生活に適合しないため、長期的にさまざまな問題につながってしまうのかもしれない」との見方を示している。

 では、夜型の人はどのような対策を取ればよいのだろうか。別の研究者は、徐々に就床時間を早め、朝型の生活リズムに合わせるようにすることを勧めている。この際、毎晩少しずつ早めることが重要で、「いきなり通常よりも2~3時間早く寝ようとしても成功しない」としている。また、シフト勤務などで夜型の生活を送らざるを得ない場合には、健康的な食事や運動、十分な睡眠時間の確保などを心掛けることで、健康上の問題をある程度は回避できる可能性があると助言している。

 日本でも昔から‘早起きは三文の得’とも言われていますから早起きの有用性に関しては知られていたのだろうと思います。早起きするためには当然、早寝しなければなりませんし...ただ、上述の様に早寝出来ない理由の方が問題なのかも?知れませんので可能であればそちらを解決するのが重要かも?知れませんね。

この記事を書いたプロ

佐藤浩明

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佐藤浩明(さとうクリニック内科・消化器科)

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