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佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

外出先で楽しく過ごすにはスマホは邪魔?

2018年3月20日

テーマ:医療界の新発見?

コラムカテゴリ:医療・病院

外出先で楽しく過ごすはスマホは邪魔?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘外出先で楽しく過ごすにはスマホは邪魔?’という報告です。

 外出先で誰かと楽しい時間を過ごしたいのなら、スマートフォン(スマホ)を取り出す前にそれが本当に必要か考えてみた方が良い。ブリティッシュ・コロンビア大が実施した研究から、スマホを手元に置いておくだけで、せっかくのレストランの食事のおいしさを感じにくくなり、友人や家族との会話も楽しめなくなってしまう可能性が示されたからだ。

 本研究者らはこの研究で、2種類の調査を実施した。一つ目の調査では300人以上の地域住民や学生にレストランで友人または家族と食事を取ってもらい、テーブルに携帯電話を置いたまま食事を取る群と、携帯電話はしまって食事を取る群にランダムに割り付けた。その結果、携帯電話を置いたままだった群では、しまっていた群と比べて食事を楽しめなかった人が多かった。また、携帯電話を置いたままだった群では「気が散った」と回答した人が多く、楽しかったどうかを評価するスケールのスコア(7点満点)は携帯電話をしまっていた群と比べて0.5点低かった。

 二つ目の調査は、100人超を対象に経験サンプリング法によって実施した。この調査では、対象者の携帯電話に1日に5回、1週間にわたってメールで送り、過去15分間の状況や心理状態(7点満点で評価)について報告を求めた。その結果、誰かと対面で交流しているときにメールなどで携帯電話を使用していた人では、そうした交流を楽しめていないことが明らかになった。

 同氏は「スマホが公衆衛生に影響を及ぼすことを示した研究は増えているが、今回の研究もその一つといえる」と説明。また、共同研究者の一人で別の研究者は「この研究結果は、既にわれわれが感じていたことを裏付けるものとなった。自分にとって大切な人と一緒にいるときに携帯電話を使うと、携帯電話をしまっているときよりもその時間が楽しくなくなるものだ」と話している。その上で、両氏は「友人や家族とともに過ごすときは携帯電話をしまっておくことで明らかなメリットがある」と強調している。

 最近はスマホ中毒という言葉が出る位、日常生活では切っても切れない存在となったスマホですが、今回の報告にもある様にある時間はその存在を忘れて生活することも大事なのかも?知れませんね。

18.3.18 庭

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佐藤浩明

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