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佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

米国ではイヌのインフルエンザも流行中?

2018年2月18日

テーマ:インフルエンザ

コラムカテゴリ:医療・病院

米国ではイヌのインフルエンザも流行中?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘米国ではイヌのインフルエンザも流行中?’という報告です。

 米国ではこの冬、インフルエンザが猛威をふるっているが、インフルエンザによる打撃を受けているのでは人間だけではないようだ。米国の一部の地域でイヌのインフルエンザが流行しているというのだ。イヌからヒトに感染することはないが、ウイルスに曝露したイヌのほとんどが感染するため「一気に地域で感染が広がる可能性がある」として獣医師らが注意を呼び掛けている。

 米国獣医師会会長は「イヌのインフルエンザはA型インフルエンザウイルスに感染することで発症する伝染性の高い呼吸器感染症だ。感染してもほとんどは軽症で済むが、ウイルスに曝露したイヌのほとんどが感染する」と説明する。感染経路に関しては「既に感染しているイヌとの接触のほか、ウイルスが付着した餌や飲み水、おもちゃを介して感染する可能性がある」としている。ただ、幸いなことに米疾病対策センター(CDC)は「イヌからヒトに感染した例はこれまで報告されていない」としている。また、イヌの間での感染も一部の地域に限られ、広範囲に拡大する可能性は低いようだ。

 イヌのインフルエンザの症状はヒトと同様で、咳やくしゃみ、鼻水、倦怠感、発熱、食欲不振など。また、嘔吐や下痢がみられることもある。多くは軽症のまま2~3週間以内に回復するが、重症例では二次性の細菌感染によって肺炎を起こす場合もあるという。治療は二次性の感染や肺炎、脱水の有無に応じて決定される。妊娠しているイヌや呼吸器あるいは免疫系に基礎疾患を抱えるイヌに対しては、こうした状態を考慮した治療が行われる。

 同氏は「どちらの型のウイルスに対してもワクチンがある。イヌのインフルエンザについて認識しておく必要はあるが、パニックになることはない。イヌのインフルエンザについて気になっていたり、周囲で感染したイヌがいることを耳にしたりした場合には、かかりつけの獣医に自分のペットのイヌの安全を確保するための対策について相談してほしい」と話している。

 イヌにもインフルエンザがあるというのは初めて知りました。ただ、上述の様に感染しても通常は軽症で済む様ですので問題はなさそうですが、飼い主の方々は心配でしょうね。

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佐藤浩明

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