太ると食欲が抑制出来なくなるのは何故?
孤独な女性は太りやすい?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘孤独な女性は太りやすい?’というお話です。
独身の女性にはちょっと寂しい論文です。もちろん、イヤミじゃないですよ、こういう論文があるだけですから。食事をするときに、どういう気持ちで食べているかというのは、食医学的にはとても重要なことです。ハッピーな気持ちでごはんを食べているほうが当然、健康にも良いとされています。あまりサイエンティフィックではないという批判も多いこの分野ですが、1つ論文を紹介しましょう。
この論文は、独りでごはんを食べることが女性にどういう影響を与えるか調べた研究です。どうやら、研究者たちは「独りでごはんを食べたら女性は太る」と確信を持っていたようです。42人の女性において、食前、食後2時間、食後7時間のグレリン(食欲ホルモン)の値を測定しました。この試験に際して、アルコールや薬剤を中止してもらう徹底ぶりです。孤独感については、8点満点のニューヨーク大学孤独感スケールを用いた回答から層別化したようです。最初から孤独な人とそうでない人を分類したわけではなさそうですね。
その結果、孤独感を感じるほどグレリン値は高く、食事を摂取してもすぐに空腹になることがわかりました。言い換えると、独りでごはんを食べることは、ホルモンの観点からも太りやすいと言えるのかもしれません。ただ、今回の結果は基本的に痩せている女性においてのみ得られた結果で、最初から肥満になっている女性では有意な差は出なかったようです。孤独を感じているスリムな女性は、体重コントロールに要注意です。
*近畿中央胸部疾患センター 倉原 優先生の医療コラムを抜粋し、一部改変
でも、これは女性のみならず独身男性にも当てはまるかも?知れませんね。