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風邪をひきやすい人とは?

佐藤浩明

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テーマ:医療界の新発見?

風邪をひきやすい人とは?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘風邪をひきやすい
人とは?’という報告です。

 かぜの予防には、一般的に手洗いおよびうがいの励行、十分な休養、バランスの取れた食事などが有効とされているが、大規模疫学研究では日常生活習慣とかぜ予防の関連性は明確にされていない。神奈川県立保健福祉大学大学院の研究者らは、地域住民約4万人を対象とした疫学研究を行い、かぜ罹患と日常生活習慣との関連について調べた。その結果、かぜの罹患と日常生活習慣、中でも食事摂取習慣との関連性が明らかになったと報告した。

 対象は、2007年に健康診断を受けた埼玉県在住の健康な成人3万9,524人。健康診断受診時の自己申告によるかぜの罹患しやすさと日常生活習慣ならびに各種パラメータとの関連性を検討した。自覚症状の中で「かぜをよくひく」を選択した場合に「かぜをひきやすい(SPCC)」、選択しなかった場合に「かぜをひきにくい(非SPCC)」と判断した。

 検討の結果、SPCC群は846人(2.1%)で、SPCC群は非SPCC群に比べて白血球数、血清ALT(肝逸脱酵素)が有意に高く、血清HDL-Cが有意に低く、睡眠時間が有意に短かった。体格指数(BMI)のカテゴリー別に見ると、かぜをひきやすい人の割合はBMI 23.0~24.9で最も低かった。SPCCの割合はBMI 23.0~24.9に対して他のBMIカテゴリー(BMI 27.0以上を除く)で有意に高かった。睡眠時間では7時間に対して5時間以下〔危険率1.46倍〕、飲酒習慣では「飲まない」に対して「時々飲む(月1~3回)」(同1.45倍)、運動習慣では「月1~2回」に対して「ほとんどしない」(同1.29倍)でSPCCの割合が有意に高かった。

 食事摂取習慣別に見ると、「バランス良い食事を摂取している」に比べて「偏食」の方がSPCCの割合が高かった。食事回数では「1日3回規則正しく食べる」に比べて「欠食あり」、「不規則」で高かった。食事バランスと食事回数の両者を組み合わせると「不規則」かつ「偏食」の場合にSPCCの割合が最も高かった。

 以上から、同研究者は「かぜの罹患と日常生活習慣、中でも食事摂取習慣との関連性が明らかになった。これらの改善により、かぜ罹患の予防につながる可能性が示された」と考察した。

 まあ、これは以前から考えられていたことではありますが、3万人超のデータから導き出された恐らくは初めて?のデータですからとても貴重なものと考えられます。昨今、インフルエンザも大流行中ではありますが、上述の事は当然ウイルス感染症であるインフルエンザにも当てはまると考えられますので日頃からの生活習慣改善がインフルエンザ予防にも重要だということになりそうですね!

18.2.9 吾妻

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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