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佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

寝る前のTo-Doリスト書き出しで良眠?

2018年2月4日

テーマ:医療マメ知識

コラムカテゴリ:医療・病院

寝る前のTo-Doリスト書き出しで良眠?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の砂糖です。今朝は‘寝る前のTo-Doリスト書き出しで良眠?’という報告です。

 意外かもしれないが、翌日やらなくてはならないことのリスト(To-Do リスト)をベッドに入る前に書いておくと、早く眠りにつける可能性が高まることが、米ベイラー大学のグループによる研究から明らかになった。

 明日やらなければならないことを考えはじめて眠れなくなるという経験は誰にでもあるだろう。今回の研究を率いた同大学睡眠神経科学・認知科学研究所の研究者は「現代社会は年中無休で次々と予定が入る。ベッドに入ってからも終わらせることができなかったタスクが頭から離れず不安を感じてしまうことは珍しくない」と話す。同氏らによると、不安に思っていることを書き出すと不安が軽減され、眠りにつきやすくなることが、これまでの研究で明らかにされているという。そこで同氏らは今回、寝る前にTo-Do リストを書き出す行為によって寝つきの悪さを改善できるかどうかについて検討した。

 対象は、18~30歳の健康な大学生57人。同研究所の研究室に平日の夜に宿泊してもらい、対象者をベッドに入る5分前に(1)数日以内にやらなければならないことを全て書き出す群(To-Do リスト群)と(2)この数日間に成し遂げたことについて日記をつける群(日記群)にランダムに割り付けた。平日の夜に実施されたのは、週末は就寝時間が不規則となりやすいことに加え、平日の方が翌日に持ち越されるタスクが多い可能性が高いためだという。なお、対象者は全員10時半にベッドに入るよう指導され、電子機器や宿題などの持ち込みは禁止された。

 その夜の睡眠の状態を「睡眠ポリグラフィー」と呼ばれる検査装置を用いて観察した結果、日記群と比べてTo-Do リスト群ではベッドに入ってから入眠までの平均時間が短いことが分かったという。同氏は「有望な結果ではあるが、今後より大規模な研究で検証する必要がある」と説明。また、今回の研究は若く健康な成人を対象としていたことに触れ、「今回の研究結果が不眠症患者にも当てはまるかどうかは不明だ」としている。

 不眠で悩んでいる方は意外に多い様ですから...一度試してみる価値はあるかも?知れませんね。
18.2.3 吾妻

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