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納豆摂取で心血管疾患リスク低下?

佐藤浩明

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テーマ:医療マメ知識

納豆摂取で心血管疾患リスク低下?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の砂糖です。今朝は‘納豆摂取で心血管疾患リスク低下?’という報告です。

 納豆に含まれる血栓溶解酵素であるナットウキナーゼは、世界で唯一の食品由来の血栓予防剤だ、と主張されている研究者もいますよね。今回紹介するのは、有名な高山スタディからの報告。

 この研究は、大豆の摂取が心血管系疾患(CVD)のリスクを低下させるかどうか調べたものです。大豆製品として、日本古来の食材である納豆を選びました。研究の目的は、納豆、大豆タンパク、大豆イソフラボンの摂取が、日本の集団ベースコホート研究でCVDの死亡率減少と関連しているかどうかを調べることです。

 この高山スタディでは、1万3,355人の男性と1万5,724人の女性が選ばれました。1992年に登録した時点で、食物摂取に関するアンケートを実施しました。CVDによる死亡は、16年次を超えて発症がみられました。

 追跡期間中、1,678人の死亡がみられました。その内訳は、677人が脳卒中、308人が虚血性心疾患でした。最も納豆をたくさん食べた四分位の人は、最も低い四分位と比較して、CVDによる死亡リスクを減少させました(危険率0.75倍)。ただし、大豆タンパクや大豆イソフラボンのみを摂取しても、CVDに対する影響は観察されませんでした。

 脳卒中に対しては、納豆だけでなく大豆タンパクの摂取でも、有意に死亡リスクが減少しました(納豆の危険率0.68倍、大豆タンパクの危険率0.75倍)。最も納豆を多く食べる四分位の群では、虚血性脳卒中の死亡リスクが有意に減少しました(危険率0.67倍)。
*近畿中央胸部疾患センター 倉原 優先生のコラムを抜粋し、改変

 日頃から納豆摂取を欠かせない私にとっては朗報です。でも、日本食パワーおそるべしですね(笑)

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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