非喫煙者の肺がんが増加?
加熱式タバコも当然、危険!
今晩は。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今回は‘加熱式タバコも当然、危険!’という報告です。
加熱式たばこは、「煙が出ない」「室内の空気を汚さない」「有害性が低い」ことを謳い文句にしているが、発がん性物質を含んでおり、また、受動喫煙に相当する二次曝露も発生する。産業医科大学の研究者は、第58回日本肺癌学会で、加熱式たばこが有する危険性について報告した。近年、急速にシェアを拡大しつつある加熱式たばこは、「煙がでない」「においが少ない」といった良いイメージが先行し、紙巻きたばこよりも安全な印象を与えることが多い。実際、紙巻きたばこは不可だが、加熱式たばこは使用可能な飲食店が散見されるようになった。
しかし、国立保健医療科学院の調査により、加熱式たばこにはニコチンをはじめ、紙巻きたばこに含まれている発がん性物質が含まれていることが報告されている。そこで気になるのは、加熱式たばこの使用時に、本当に煙が吐き出されないかという疑問である。同氏らはその疑問を検証すべく、わが国で入手可能な3つの加熱式たばこを被験者に使用させ、煙の可視化を試みた。その結果、いずれの加熱式たばこにおいても、口からエアロゾル(ミスト)が呼出され、2~3mの距離までエアロゾルが飛散することが確認された。また、同氏らはiQOSの全国販売の開始8カ月後に、大分県の人口8万人の市において自動車製造業の職員3,155人(男性3,008人、女性147人)を対象にアンケートを実施した。全男性職員の回答をまとめたところ、52.1%が紙たばこの喫煙者、9.1%がiQOS常用者で、そのうち140人(全男性職員の4.7%)が重複使用者であった。加熱式たばこを使用することは"喫煙である"と思うかとの問いに対し「いいえ」と誤った認識を示した人が全体の17.0%いたが、男女で比較すると男性のほうが女性よりも誤認識の割合が有意に多かった。禁煙の場所で加熱式たばこを使用してよいかとの質問に対しても「はい」とする誤った認識の回答が全体の16.7%あり、男女別ではやはり男性に誤認識が多かった。同氏は「こういった誤認識は加熱式たばこのメーカーによるセールストークや室内で使用している広告チラシの写真のせいである」と指摘。また、同氏は加熱式たばこでも受動喫煙に相当する二次曝露が発生する。禁煙の場所では加熱式たばこも禁止すべき」と述べ、そのためには「加熱式たばこにも発がん性物質が含まれること、二次曝露のリスクが存在することを記載した啓発的なパンフレットなどを積極的に配付し、使用者を減らす介入をする必要がある」と指摘した。
加熱式タバコは安全?という宣伝文句に踊らされて、医療関係者ですら安全と思い込んでいる方がいる様です。発ガン物質も含まれている様ですし、加熱式タバコだから安全という妄信には十分な注意が必要な様です!