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佐藤浩明

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佐藤浩明(さとうひろあき)

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コラム

寝過ぎも万病のもと?

医療界の新発見?

2017年10月19日

寝過ぎも万病のもと?

 おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘寝過ぎも万病のもと?’という報告です。
「寝不足」だけでなく、「寝過ぎ」も万病の素─。このような意外な事実が、京都大学の研究者らが実施した研究の解析結果から浮き彫りになった。同氏は、長時間睡眠と死亡、糖尿病、心血管疾患(CVD)、脳卒中、冠動脈疾患(CHD)や肥満のリスク増大との有意な関連が示されたとして、世界睡眠会議で発表を行った。同氏らは以前、標準時間睡眠に比べ短時間睡眠では死亡や糖尿病、CVD、CHD、肥満などの発症リスクが有意に増大することを報告している。一方、長時間睡眠と死亡、CVD、脳卒中や糖尿病との関連については、これまで同じ方法論を用いて各健康アウトカムを検討した系統的レビューはなかったという。
 そこで同氏らは今回、長時間睡眠に焦点を当て、既報と同一の手法で多数の健康アウトカムとの関連を検討する解析を実施した。解析の結果、標準時間睡眠に比べて長時間睡眠では死亡(危険率1.39倍)、糖尿病 (同1.26倍)、CVD(同1.25倍)、脳卒中(同1.46倍)、CHD(同1.24倍)、肥満 (同1.08倍)などの発症リスクの増大と有意な関連が認められた。一方、高血圧との関連については有意差は認められなかった。
 ベースライン時の年齢(65歳以上と未満)および性によるサブ解析を行った結果、標準時間睡眠に対する長時間睡眠のリスクは、CVD、CHDでは65歳未満で有意差なし、肥満は65歳未満で有意差ありなどの相違も確認されたという。さらなる分析では長時間睡眠群の中でも睡眠時間が長い者ほど死亡リスクが上昇する有意な直線関係が明らかになった。睡眠時間とCVD発症リスクとの間にも同様の有意な直線関係が認められた。
 これらの解析結果を踏まえ、同氏は「今回、長時間睡眠と健康アウトカムの間に認められた関係が、長時間睡眠に起因するのか、修飾可能かどうかについて明らかにすることが今後の研究課題だ」と結んだ。今回は、短時間睡眠と長時間睡眠が同一の健康アウトカムに及ぼす影響について解析を行った。短時間睡眠と長時間睡眠の両者で共通して有意な関連が認められたアウトカムは、死亡、糖尿病、CVD、CHD、肥満であり、睡眠時間とこれらのアウトカムとの間にU字型の関連が確認された。今回、長時間睡眠と抑うつとの関連は、データがないため解析ができなかった。抑うつと不眠との関連についての報告は多いが、睡眠時間との関連も、今後研究を行う必要があるだろう。
 睡眠時間は生活習慣の重要な因子であり、精神科領域の医療者に限らず、多くの身体科領域においても、日常診療で患者の睡眠時間について問診することが重要と思われる。
 今回の解析結果から、睡眠時間が9時間を超えると健康アウトカムの有意な悪化傾向が見られた。さまざまなガイドラインなどで推奨される睡眠時間を参照すると、成人の理想的な睡眠時間として、6~9時間程度が1つの目安になるのではないか。睡眠時間の修正が健康アウトカムにどのように影響するかを検討した長期介入試験はいまだ報告されておらず、今後の研究課題の1つと捉えている。
 やはり、何事においても過ぎたるは及ばざるが如しの様ですね!

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