笑いの研究は怒りから?
診断に推奨されない検査とは?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘診断に推奨されない検査とは?’というお話です。
我が国では国民医療費が40兆円を超えて伸び続けており、医療保険制度の持続性に対する懸念が高まっている。また昨今、病院勤務医の不足による医師の長時間労働や過労も問題視されており、高齢化に伴い今後ますます増加する検査や治療の件数を放置することは、医療サービスの低下や医療ミスの増加を招きかねない。このような状況に対して医療不信を募らせる患者も少なくなく、過剰な医療を見直そうという国際的な機運は、我が国でも歓迎すべきことだ。
「診断前に行われる検査が多過ぎると感じている医師が若手を中心に増えてきた」と話す群星沖縄臨床研修センターの徳田医師。任意団体発足の同時期に、同氏が世話人を務める日本の総合診療指導医の勉強会「ジェネラリスト教育コンソーシアム」が国内で初めて、「5つのリスト」を発表した。
その内容は、(1)健康で無症状の人々に対してPET-CT検査による癌検診プログラムを推奨しない、(2)健康で無症状の人々に対して血清CEAなどの腫瘍マーカーによる癌検診を推奨しない、(3)健康で無症状の人々に対してMRI検査による脳ドック検査を推奨しない、(4)自然軽快するような非特異的な腹痛でのルーチンの腹部CT検査を推奨しない、(5)臨床的に適用のないルーチンの尿道カテーテル留置を推奨しない──というもので、5つのうち4つが検査に関するメッセージだ。「若い医師を中心に、日本では診断前に行われる検査が多過ぎるということに気づき始めている」と、同氏は国内でまずメスを入れるべきは検査だという問題意識を示す。
今回、日経メディカル Onlineの会員医師に行ったアンケートで、「日常診療で手間や負担がかかる割には診断に結びつかない検査」や「検査前の診断確率を大幅に上げることはなく、かえって患者に不利益を与え得る検査」がないか尋ねたところ、感染症流行期の迅速検査や神経症状を伴わない頭痛・失神・めまいなどに対する画像検査、明確な症状がない子どもへのアレルギー検査などが挙がった。
確かにちょっとした頭痛時の頭部CT検査などもあまり必要性は感じないのですが...患者さんがどうしてもなどと仰ると施行せざるを得ない状況はありますし、明らかにインフルエンザではないにも関わらず会社や学校から検査をして来る様に言われたという際などはきちんとお話して不必要な検査は極力しない様には心がけてはいますが、どうしてもと言われるとやらざるを得ないことも多々あります。この問題は医療者側にも責任の一端はあるとは思いますが、患者さん側にもある程度問題があることは否定出来ないかも?知れません。