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高齢者は脱水症になりやすい?

佐藤浩明

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テーマ:医療コラム

高齢者は脱水症になりやすい?

おはようございます。福島市 さとうクリニックの佐藤です。今朝は‘高齢者は脱水症になりやすい?’という報告です。
 「教えて! 『かくれ脱水』委員会」(委員長[兵庫医科大学小児科学教授])は、2017年7月に実施した「脱水に関するアンケート調査」の結果を発表した。このアンケートは、高齢者の水分補給に対する意識や行動実態を明らかにするため、65歳以上の男女の高齢者と65歳以上の親を持つ30・40代の男女、30・40代の男女の介護従事者を対象に、WEB調査で行われたものである。
 65歳以上の男女の高齢者への「食事に含まれる水分以外で、1日にどれくらい水分を補給しているか?」という質問では、1日の必要量(1,000~1,500mL)のうち1,000mL未満と回答した高齢者が61.8%にのぼった。必要な水分量が摂取できている高齢者は38.1%だった。さらに「食事に含まれる水分以外で、1日に1,000~1,500mLの水分補給が必要だと知っているか?」という質問では、「知っている」が52.3%と半数に情報が知られていなかった。次に「水分補給を控えたり、拒んだことがあるか?」という質問では、19.8%の高齢者が「水分補給を控えたことがある」と回答。「控えたことがある」と回答した高齢者にその理由を聞いたところ、77.7%が「トイレが心配だから」という回答だった。高齢者の子供たちの意識について、65歳以上の親を持つ30・40代の男女に「親に水分補給を勧めたことがあるか?」と質問したところ、49.4%が「勧めたことがある」と回答した。さらに、「親に勧めても飲まなかった(拒水された)経験があるか?」という質問では、28.6%が「経験がある」と回答した。「親の熱中症を心配したことがあるか?」という質問では、61.2%が「心配したことがある」と回答、その回答者に親との同居の有無を質問したところ、56.0%が親と同居であり、同居している人のほうが親の熱中症への関心が高いことがうかがわれた。30・40代の介護従事者に「高齢者の水分補給の介助は難しいと思うか?」と質問したところ、90.6%が「難しい」と回答。その理由(複数回答)として、86.7%が「本人に水分補給の意思がない」、次いで多かったのが60.6%の「水分補給を拒否された」だった。
 次に「高齢者の水分補給における工夫について」を質問したところ、複数回答で「飲み物にバリエーションを持たせる」(63.8%)、「飲み物にトロミをつける」(56.6%)などの工夫が行われていたことがわかった。まだまだ暑さが続く中で、高齢者には水分補給の重要さの啓発、高齢者の家族には脱水予防への配慮、介護従事者には今後の水分摂取の工夫など、さまざまな活動へのヒントを与えてくれる結果となった。
 最近の地球温暖化のためもあるのかも?知れませんが、高齢者の熱中症が問題視されています。ご高齢の方は上記でも述べられている様に水分の摂取が少なく、また脱水に気がつきにくいとも言われています。ある程度は意識して水分摂取を心がけることも必要かも知れません。

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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