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人は年とともに笑う頻度が激減?

佐藤浩明

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テーマ:医療マメ知識

人は年とともに笑う頻度が激減?

 おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘人は年とともに笑う頻度が激減?’という報告です。
 福島県立医科大学疫学講座の大平哲也教授によると、ヒトは年とともに「笑い方」が変化するだけでなく、1日当たりの笑う頻度が激減する。「お笑いの本拠地」大阪府での検討で、40歳代の男性の5人に1人が「週に1回も笑わない」との衝撃のデータもあるそうだ。笑う頻度が減少する要因としては、加齢に伴う社会的なストレスの増大というより、加齢に伴う脳の変化が関係する可能性が強く疑われるデータも得られている。大平教授への取材と周辺情報を紹介する。(取材・まとめ:m3.com編集部)
 ヒトはいつから「はははは」と「笑う」のか。大平教授によると、生後8-10カ月から「笑い」はじめ、年齢とともに笑う頻度はどんどん減っていくことが分かっているという。「小学生相当年齢では1日平均300回笑っているが、20歳代ではその回数が20回に、70歳代では2回にまで減るとの報告がある」(大平教授)。大平教授らが大阪市内の20-50歳代の企業従業員1600人を対象に行った横断研究では、年齢とともに笑う頻度が低下し、特に40歳以降の男性は5人に1人が「週に1回も笑わない」と回答していた。この検討では、「ほとんど笑っていない」男性の割合は50-60歳代にも増えていた。
 大平教授は「一般にストレスがピークに達するのは30-40歳代。ストレスが減ってくるはずの50-60歳代以降も笑いが減り続けるということは、ストレスだけが笑いの頻度を決めているわけではないとも考えられる」と指摘。「笑いは“面白さ”を一瞬にして理解して、一瞬にして起こる。高齢になり認知機能が低下してくると笑えなくなる、つまり、笑いが老化の指標となっている可能性もある」と話す。大平教授らが大阪府内で65歳以上、かつベースライン時に認知機能低下が見られない住民990人を対象に行った横断研究では、「ほぼ毎日笑う」群に比べ、「ほとんど笑わない」群では認知機能低下の性・年齢調整後危険率が2.15倍と有意に上昇。さらに、調査開始から1年の「ほとんど笑わない」群の危険率は3.61倍に上昇していた。
 この他、「笑わないこと」が「嚥下機能低下」に関連することも分かってきており、大平教授らの班研究では高齢者を対象とした小規模な検討で「笑い」により、検討前に比べ嚥下時間の有意な減少が認められることも確認されている。
 昔からよく笑う門には福来たるなどとも言われていますが、笑いの現象が認知機能の低下にも繋がるというのは少し驚きです。50年以上の長きにわたり続いている笑点の長寿番組たる所以は日頃少なくなった笑いを求めているからなのかも?知れませんね!

17.8.6 ツバメ

 当クリニックに飛来した第二陣のツバメの雛たちは巣だって行きました。近所のツバメの雛たちもスクスクと成長し、巣立ちの時期を待っている様です!

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専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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