1日3杯のコーヒーで肝庇護効果?
食事のタイミングが体内時計に影響?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘食事のタイミングが体内時計に影響?’という報告です。
人間の概日系に対する食事のタイミングの影響についてあまりよくわかっていない。今回、英国・サリー大学の研究で、人間の分子時計が食事時刻によって調節される可能性が示された。決まった食事時刻は、末梢の概日リズムを同期させる役割を果たしており、とくに概日リズム障害患者、交代制勤務者、子午線を超える旅行者で関係するかもしれない。
本研究では、食事時刻を5時間ずつ遅らすことによる、マスタークロックと末梢の概日リズムのマーカーへの影響を調べた。健康な若者10人が13日間の実験に参加し、起床後0.5時間もしくは5.5時間に食事を開始、それぞれ5時間間隔で3回(朝、昼、夕)食事した。参加者は早い食事に順応した後、遅い食事を6日間実施した。各食事スケジュールの終了後に、1時間おきに同等のカロリーのスナックと置き換える間に睡眠および環境のリズムを取り除いた、37時間の定常検査方式で、参加者の概日リズムを測定した。
主な結果は以下のとおり。
・定常検査方式では、主観的な空腹や眠気のリズム、マスタークロックマーカー(血漿メラトニン、血漿コルチゾール)、血漿トリグリセライド、全血中の時計遺伝子発現に、食事のタイミングは影響しなかった。
・遅い食事スケジュール後、血漿グルコースリズムは5.69±1.29時間遅延し、平均ブドウ糖濃度は0.27±0.05mM減少した。
・脂肪組織では、PER2 mRNAリズムが0.97±0.29時間遅れた。
理想的には寝る時は空腹位が一番よいとは言われますが、昨今の24時間社会の現実を考えるとそうも行かないだろうと思われます。しかし、今回の報告によると食事時間のずれが本来、体内に備わっている体内時計に影響するとなるとやはり、あまり遅い時間に食事をすることが色々な影響を及ぼすことが考えられますので仕事柄ある程度はしょうがないのかも?知れませんが、食事のタイミングのずれには注意することは大事かも?知れませんね。