周りが笑うと自分も健康に?
高齢者は週2時間半以上の運動を!
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘高齢者も週2時間半以上の運動を!’というお話です。
健康のために、患者さんに運動の指導を行う場面は、プライマリケアにおいては少なくありません。「運動は『週末戦士』でもいいかもしれない」と示した論文も記憶に新しいところです。今回取り上げる論文は高齢者の運動処方についてです。定期的な運動は、健康的な加齢や慢性疾患のマネジメントに有益である。American College of Sports Medicine (ACSM)とU.S. Department of Health and Human Services(HHS)によって推奨される高齢者の運動の最小限の目標は「週当たり、150分の中等度の強度の有酸素運動(早歩きなど)、または75分の強い強度の有酸素運動(ジョギング、ランニングなど)に加えて、2日以上の筋肉強化訓練」とされている。
具体的な運動の処方の際には、運動の内容、頻度や強度、モチベーションを維持するための短期的・長期的な目標などが含まれる必要があり、個人の能力や好みに応じて個別に調整されるべきである。運動処方を行う前に、医師は身体活動によって得られるメリットを患者に教育し、身体機能や体力の改善、体重管理、慢性疾患管理の改善、転倒予防など、個人に応じた目標に対して動機付けをするべきである。患者が身体活動プログラムを開始する準備ができたら、医師は患者とともに達成可能な目標を設定すべきである(例:1日約4.5km)走るよりも、週に50分に早歩きを増やすことを目指す、など)。
医師は、実際に行うことができる活動から始めるよう患者に指示し、処方箋の内容と目標は、健康状態や機能的な能力に合わせて、個別に調整する必要がある患者が身体活動プログラムを開始した後、医師は進行状況を定期的に(例えば、少なくとも年に1回)モニターし、励まし、患者が時間の不足や疲労などの障壁を乗り越えるのを助けるべきである。
*飯島研史氏のコラムを抜粋し、一部改変
高齢者の運動に関してはどの位が適切か?ということに関しては色々な議論があることとは思いますが、今回の報告は週2時間半以上としていますから1日20分以上は何らかの運動をすることを推奨している様です。まあ、これは日頃言われている有酸素運動に必要とされる20分以上ともほぼ整合しますから無理のない程度でこの位の運動を心がけることは大事かも?知れませんね。