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中国では予備群も含め約半数が糖尿病?

佐藤浩明

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テーマ:糖尿病関連の報告

中国では予備群も含め約半数が糖尿病?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「中国では予備群も含め約半数が糖尿病?」という報告です。
 先行研究で中国の糖尿病有病率の上昇が示されていたが、同国は今や世界最大の糖尿病蔓延国であることが明らかになった。2013年時点で中国本土の成人における糖尿病有病率は10.9%、糖尿病前症有病率は35.7%と推定されたという。中国疾病予防管理センターの研究者らが、3年ごとに実施している慢性疾患とリスク因子サーベイランス調査の2013年の結果を報告した。なお、同調査では、糖尿病および糖尿病前症の推定有病率は中国の民族によって異なることも明らかにされている。これまで、中国の少数民族の糖尿病有病率を調べた疫学研究はほとんどなかった。
 研究グループは、2013年の全国的な研究に参加した18歳以上の成人17万287例を対象に、参加者全員の空腹時血糖値およびHbA1c値を測定するとともに、経口ブドウ糖負荷試験(2時間値)を実施した。主要評価項目は、2010年の米国糖尿病学会基準に基づく糖尿病および糖尿病前症(HbA1c 5.7~6.4%、空腹時血糖値100~125mg/dLまたはブドウ糖負荷試験140~199mg/dL)の総計とした。糖尿病治療中の参加者では、HbA1cが7.0%未満を血糖コントロール良好と判定した。また、参加者が1,000例以上の少数民族(チベット族、チワン族、満州族、ウイグル族、回族)について、漢族と比較した。
 中国の成人人口全体における糖尿病の有病率は10.9%、糖尿病前症は35.7%と推定された。糖尿病と確定診断されていたのは4.0%で、診断結果を認識していた患者は36.5%、治療を受けていた患者は32.2%であった。治療を受けていた患者のうち、49.2%は血糖コントロールが良好であった。民族別の糖尿病有病率は、チベット族4.3%、回族10.6%、チワン族12.0%、ウイグル族12.2%、満州族15.0%で、漢族の14.7%と比較し満州族を除いていずれも有意に低かった。
 日本では同じ有病率はやや頭打ちの傾向になって来ているようですが、流石、日本とは比べものにならない格差社会の中国では今後糖尿病の蔓延は大きな社会問題化しそうですね。

17.7.10 祝い花

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専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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