認知症予防に重要な5つのこと?
1時間の歩行で認知症予防?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「1時間の歩行で認知症予防?」という報告です。
認知症の1次予防において、成人期の身体活動の長期的変化の影響は、これまで検討されていなかった。東北大学の研究者らは、中年期以降の歩行時間の変化と高齢者の認知症との関連について検討を行った。
大崎市在住の65歳以上で障害のない日本人6,909例を対象に研究を行った。1994年と2006年に自己報告アンケートを用いて、1日当たりの歩行時間を個別に評価した(0.5時間未満、0.5~1時間、1時間以上)。この2時点における3つのカテゴリを基に、対象者は歩行時間の変化に応じて9群に分類された。認知症に関するデータは、対象者を5.7年間追跡調査(2007年4月~2012年11月)した公的な長期介護保険(LTCI)データベースより検索した。
主な結果は以下のとおり。
・5.7年間の認知症発症率は、9.2%であった。
・歩行時間が最も短い群(1994年と2006年の2時点ともに0.5時間未満)と比較して、最も長い群(2時点ともに1時間以上)は、認知症発症リスクが有意に低く、危険率0.72倍であった。
研究者らは「これらの結果は、中年期以降の高レベルな身体活動を維持することが、高齢期における認知症予防のための重要な戦略であることを示唆している」としている。
今までも運動が認知症予防に有効との報告はありましたが、実際に1時間以上の歩行で有用と時間も示されたのは初めてかも?知れません。ただ、65歳以上の方々が1日1時間以上walkingするというのはかなり難しいかも?知れませんので20分でも30分でも可能な範囲で歩く習慣をつけることが大事かも知れませんね!