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佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

ストレス太りは本当?

2017年3月11日

テーマ:メタボの原因?

コラムカテゴリ:医療・病院

ストレス太りは本当?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「ストレス太りは本当?」という報告です。
ストレスや不安の多い生活を送っていると、過体重や肥満になるリスクが高くなる可能性のあることがわかった。英ロンドン大学の研究で、ストレスホルモンであるコルチゾールの高値と超過体重の関係が確認されたという。同研究者らは、54歳以上の英国成人2,500人超を対象として、できるだけ頭皮に近い部分の毛髪2cmを採取し、コルチゾール値を測定した。この値は過去2カ月間に蓄積されたコルチゾールの量を反映しているという。
 コルチゾールは身体の基本的なホルモンで、危険に対する「闘争-逃走反応」を引き起こすもの。危険から逃げるためには有用だが、慢性的に高値になると抑うつや体重増加、不安などにつながるとされる。検討の結果、コルチゾール値が高い対象者では、体重が重く、胴囲が大きい(男性102cm以上、女性88cm以上)傾向があることが判明した。体格指数(BMI)も高く、BMIが高いほど体脂肪量も多かった。また、コルチゾール高値は、過去4年以上の継続的な肥満度の高さにも関連していた。
コルチゾール値と肥満との関連性は男女ともにみられ、性差も年齢差も認めなかったという。ただし、今回の対象者は高齢であったため、若年者では同じ結果にならない可能性もある。本研究ではコルチゾール値と体重増加との関連性が示されたが、どちらが先に生じるのかは判明していないため、コルチゾール高値がストレスによる過食の引き金となるのかどうかは明らかではない。ただし、過食を防ぐためにできることは多くある。栄養学の専門家は、「食事の時間を守る」「袋や箱から直に食べず、必ず皿に盛る」「食事中はテレビや映画を見ない」といったアドバイスを挙げている。
よく‘ストレス太り’という言葉は聞きますが、今回の報告でそれが実証された様です。でも、ストレスがあるだけで身になる物を食べなければ当然太るわけはなく、特に女性はストレスを紛らわすべく過食に走ることで体重増加をきたす可能性が考えられますからこの報告でも述べられているようにストレスに曝されている時こそ過食を防ぐ努力が必要なのかも?知れませんね!  
      
17.3.10 吾妻小富士

 昨朝の吾妻小富士。ここ数日来の寒さのため山頂付近にはまだまだ雪が多く残っているようです。今日であの日から丸6年。こちら福島は復興はまだまだ道半ばです!

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佐藤浩明

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