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血液検査で膵臓がん発見可能に?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「血液検査で膵臓がん発見可能に?」という報告です。
発見が困難な膵臓がんを微量の血液を調べるだけで、早期に高い精度で見つけられる手法を、米ヒューストンメソジスト研究所などのチームが開発し、発表した。膵臓がんの細胞が放出した血液内のタンパク質をとらえ、検査キット内の物質が光を発する仕組み。同チームは「簡単で安価」と利点を強調している。
膵臓は「沈黙の臓器」とも言われ、早期のがんには症状がないため、発見が難しく、死亡率も高い。国立がん研究センターによると、国内の年間死亡者数は約3万人。診断手法の開発が課題となっている。同チームは、膵臓がんの細胞が放出するタンパク質の表面にだけ存在する分子を特定することに成功。この分子だけにくっついて光る物質を開発し、がんを発見できるようにした。
膵臓がん患者と健康な人それぞれ50人前後の血液約0・001ミリリットルを調べて比較すると、がんの進行度を示すステージが1~2期の比較的早期の患者の検体を見逃さず、間違ってがんと診断したケースも少なかったという。
現段階において血液検査で発見可能ながんは恐らく前立腺がんと肝臓がんのみと考えられます。前立腺がんはがん検診にも取り入れられているPSA検査は非常に有用で当クリニックでもこの検査のお蔭で早期の前立腺がんが何例か見つかっています。肝臓がんは血液検査のみで発見可能というより慢性肝炎の状態の患者さんを超音波検査等で定期的に経過観察し、それとともに腫瘍マーカーとよばれる血液検査も行い、その値の推移をみることで発見されることがあります。
一方、膵臓がんの場合は今までは通常、何らかの症状が出現した際に超音波やCT検査などで腫瘍の有無を確認することになりますが、その様な検査で腫瘍が確認出来た際には進行していることが大半でなかなか根治的な治療が難しいことが多いと考えられます。今回の発見は血液検査である程度、早期の膵臓がんも発見可能ということですから将来的には血液検査で膵臓がんが発見出来る日が来るのかも?知れません!
昨晩の丸の内付近のイルミネーション!