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バリウム検査で虫垂炎の危険?

佐藤浩明

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テーマ:医療マメ知識

バリウム検査で虫垂炎の危険?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「バリウム検査で虫垂炎の危険?」という報告です。
 バリウム検査により虫垂炎のリスクが高まると、台湾のグループが発表した。同グループは、台湾のNational Health Insurance Research Databaseから、2000〜10年にバリウム検査を受けた2万4,885例を登録。対照として年齢、性などが一致するバリウム検査非施行の9万8,384例を選択し、両群の虫垂炎の累積発症率を評価した。
 その結果、虫垂炎の累積発症率はバリウム検査群が対照群より有意に高く(P=0.001)、1,000人・年当たりの発症率は1.19例対0.80例であった。年齢、性、併存症を補正後も虫垂炎発症リスクはバリウム検査群が有意に高く(危険率1.46倍)、特に検査後の2カ月間では極めて高かった(同9.72倍)。
 昨日も当クリニックに腹痛の患者さんが来院しましたが、その方も昨年11月にバリウム検査を施行。以前より大腸憩室を指摘されていたようですが、その憩室と思しきところに約2ヶ月前のバリウムが残っていました。実際にはその残っていたバリウムの影響で憩室炎まで起こしているかは怪しいところではありますが...報告にもあるように検査後2ヶ月間で虫垂炎の危険が高いとされていますから虫垂炎も含めて大腸憩室のある方にもバリウム検査はあまり勧められないのでは?とも考えてしまいました。

17.2.3 吾妻小富士
 昨夕の吾妻小富士。朝焼けも綺麗ですが、夕焼けの吾妻小富士もなかなかでした!

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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