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やはり、炭水化物制限は有用?

佐藤浩明

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テーマ:糖尿病予防

やはり、炭水化物制限は有用?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「やはり、炭水化物制限は有用?」という報告です。
 炭水化物を制限した食事をとると、炭水化物を制限しなかった場合にはみられない健康的な代謝変化が得られる可能性が、小規模な研究で示された。低炭水化物ダイエットの有効性を高めるには、運動を行うタイミングも影響を及ぼすという。
 この知見では、炭水化物のエネルギー比率が30%の低炭水化物食を1日3回摂取した群では、食後のインスリン抵抗性およびインスリン値がそれぞれ30%改善したのに対し、高炭水化物食(炭水化物のエネルギー比率は60%)を摂取した場合には、これらの値に低減は認められなかった。
 今回の研究は、糖尿病や糖尿病前症の徴候がない50~65歳の健康な閉経後女性32人を対象としたもの。対象とした女性を、低炭水化物食または高炭水化物食のどちらかを摂取する群に分け、さらに食事前の運動の有無に分けて全部で4群に割り付けて比較した。女性には、試験を開始する前夜に提供する食事をとってもらい、研究当日には朝と夕方(午後5時)に食事をとってもらった。
 食事はいずれも摂取カロリーを約800kcalに設定し、低炭水化物食では栄養素のエネルギー比率を、炭水化物30%、たんぱく質25%、脂質45%とし、一方で、高炭水化物食では栄養素のエネルギー比率を、炭水化物60%、たんぱく質15%、脂質25%とし、米国の食事ガイドラインに沿ったメニューを提供した。また、運動を行う群では、中等度の強さの運動を2時間行ってもらい、運動は食事を始める1時間前に終わるようにした。
 他の専門家は、食事療法では栄養バランスと摂取量の管理が重要であり、ナッツバター、卵、脂肪分の少ない肉などの良質なたんぱく質をとるよう奨励している。また、食事やおやつにたんぱく質を加えると血糖値が安定し、満腹感が継続するという。さらに、運動は空腹時に行ってもよく、運動に最適な時間帯は人それぞれだとしている。
 近年、炭水化物制限に関しては一定の評価が出ており、これもそれを裏付けるデータだろうと思います。まあ、極端な炭水化物制限は良くないのは自明ですが、ある程度は炭水化物を制限することはそれなりに有用であるのは間違いありません。つい先日もカロリー制限の有用性にはある意味の結論も出ていますから飽食の時代の今はやはり腹八分が大事な様です!
 
17.1.24 氷柱

 昨朝の通勤路での光景。朝の厳しい冷え込みのため結構、立派な氷柱が出来ていました!

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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