暑い時の水分補給には何が良いのか?
おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「日本人男性はわずかな体重増で糖尿病の可能性?」という報告です。
日本人男性では、わずかな体重増加でも糖代謝の悪化を引き起こし、糖尿病前症や糖尿病のリスクが上昇することが、相澤病院と同病院糖尿病センターの研究者らの研究グループの検討でわかった。一方で、こうした関連性は女性ではみられなかった。体重の増減と糖代謝の悪化・改善との関連を数量的に解析した研究としては初めてのものだという。
肥満や過体重が糖尿病発症リスクを上昇させることは明らかだが、比較的やせ型でBMIが低い日本人でも近年、糖尿病患者の著しい増加が社会問題となっている。同氏らの研究グループは、日本人ではわずかな体重増加でも糖代謝に大きな影響を及ぼすとの仮説をたて、糖尿病をもたない健診受診者のデータを用いて、体重増加と糖代謝の悪化または改善との関連を後ろ向きに解析した。
本研究の結果、追跡期間中、ベースライン時に血糖正常(NGR)だった対象者のうち746人(35.8%)が糖尿病前症または糖尿病へと進展し、1,337人(64.2%)はNGRを維持していた。体格指数(BMI)の平均変化量はそれぞれ0.34、0.07であった。一方で、ベースライン時に糖尿病前症だった対象者では379人(17.6%)がNGRへ回復し、1,772人(82.4%)には変化はみられず、BMIの平均変化量はそれぞれ-0.25、0.02であった。
BMIの平均変化量はNGRが糖尿病前症または糖尿病へと進展するリスクと有意に関連しており、BMIが1kg/m2増加すると糖尿病前症または糖尿病へ進展するリスクが24%上昇していることがわかった。また、BMIの平均変化量は糖尿病前症のNGRへの回復とも強く関連しており、BMIが1kg/m2増加するとNGRへの回復率が28%低下していた。また、男性では、BMIの平均差と糖尿病への進展、NGRへの回復ともに有意な関連がみられたが、女性ではこうした関連性は認められないことが判明した。