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佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

医師の助言で減量?

2015年4月17日

コラムカテゴリ:医療・病院

医師による助言は過体重者の減量の助けになることが論文で示された。米国疾病管理予防センター(CDC)のデータを解析した結果、医師の助言は女性で約4.5キロ、男性で約5.4キロの減量に関連することが判ったという。この結果は、医師の減量カウンセリングが必ず減量につながるとするものではないが、医師の助言がより大幅な減量に関連することを示している。また、驚くべきことではないが、同研究では食習慣と運動が減量に大きな役割を果たすことも確認された。
 研究を行った米ジョージア大学の研究者は、「加齢とともに体重が増える人は多いもの。減量するようにとの助言は、減量を助けるというより体重増加を防ぐ」と述べている。同氏によると、医師の助言がより大幅な減量につながる理由の1つに、医師は患者の肥満リスク評価に際して食生活や運動、病歴といった複数の因子を加味することが考えられるという。「医師は患者との会話のなかで、患者の現在の健康状態やここに至る過程について教えてくれる。患者は自分の健康状態に自己満足していることが多いが、良い医師は患者が自分の健康状態や履歴を理解し、改善させるよう助けてくれる」と同氏。同氏はまた、医師の助言が商業的減量プログラムより優れる理由には、この個別化された情報があるのかもしれないと指摘。
 「商業的減量プログラムは営利目的であり、非常に高価になることがある。その点、医療関係者による助言はより手ごろで、より広い集団に届きやすいものだ。医師は患者の肥満問題をより早期に同定し、患者と長期的な関係を築くことができる」と述べている。ただし、医師は患者の体重について話す時間がないことが多い点が問題になるとも同氏は指摘している。
 
 実際に私も減量が必要と思われる患者さんには自分の実体験も交えてお話しすることがよくあります。患者さんは少し運動すれば簡単に減量出来ると錯覚されている方が多いですが...その辺の機序なども細かく説明するとちゃんと理解して下さる方が多い様に感じます!

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