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コラム
牛乳の飲み過ぎには注意?
2014年11月13日
男女ともに牛乳摂取量が多い人ほど死亡率、骨折率が高く、酸化ストレスや炎症性バイオマーカーの値が高いことが、スウェーデン・ウプサラ大学での研究の結果、明らかにされた。骨粗鬆症予防のために牛乳を飲むことが推奨されているが、これまでの検討では、牛乳を多く飲むことの骨折・死亡予防への影響について相反する結果が報告されていた。なお今回の結果についても著者は、観察研究デザインのため残余交絡因子や逆作用現象などを有している可能性があり、解釈は慎重にすることが推奨されるとしている。
女性について、平均追跡期間20.1年で、死亡1万5,541例、骨折1万7,252例が、男性は平均追跡期間11.2年で、死亡1万112例、骨折5,066例が報告された。女性において、牛乳摂取量が多い人ほど、全死因死亡(1.15倍)、心血管疾患(同1.15)、がん(同1.07)の発生が高率である関連がみられた。牛乳を1日3杯以上(平均680g)飲む女性の同1杯未満(平均60g)と比べた全死因死亡は1.93倍だった。心血管死亡も同程度で(同1.90)、がん死亡は若干減弱した(同:1.44)。骨折についても、同様に1日3杯以上牛乳を飲む女性ほど発生リスクは高かった(全骨折1.16倍、大腿骨頚部骨折:1.60倍)。男性についても同様の関連がみられたが、女性ほどリスクは大きくはなく、1日3杯以上(平均830g)飲む男性の同1杯未満(平均50g)と比べた全死因死亡HRは、1.10(95%CI:1.03~1.17)だった。
なお、チーズやヨーグルトなどの発酵乳製品の摂取量とではこれらの関連は観察されず、毎日高摂取している女性は低摂取の女性と比べて死亡率や骨折率が低いことが観察されたという。男性ではそのリスク低下はわずかか、ほとんどみられなかった。また、男女ともチーズ摂取ではみられなかったが、ヨーグルト類摂取では酸化ストレスや炎症性バイオマーカーとの逆相関がみられたという。
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