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減塩で死亡率大幅減?

佐藤浩明

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近年、英国で心疾患関連の死亡率の大幅な低下が認められているが、これには塩分摂取量の減少が大きく関わっている可能性が高いことが、英国ロンドンの研究で示唆された。食物中の塩分量は、2003年から2011年に15%低下し、同じ期間に心疾患による死亡率は40%、脳卒中による死亡率は42%低下しているという。同研究者らは、2003年から2011年まで追跡したこの期間、心血管疾患の複数の危険因子の改善が認められ、平均コレステロール値と平均血圧の低下、果物と野菜の摂取量増大、喫煙率の低下がみられた。
このような変化が心疾患および脳卒中による死亡率の低下に寄与したが、最も大きな影響をもたらしたのは塩分摂取量の15%の低減であると研究著者らは推測している。「塩分摂取量の減少は、2003年から2011年までに英国で認められた血圧降下に大きく貢献した可能性が高い。結果として、塩分摂取量の減少がこの期間の脳卒中および虚血性心疾患による死亡の減少に重大な役割を果たしたと考えられる」と、述べている。
しかし、英国では成人の70%が今も1日の最大推奨量を超える塩分を摂取しており、その80%は加工食品に由来するものだとMacGregor氏らは指摘しており、「脳卒中および心疾患による死亡を最大限に予防するには、塩分摂取量をさらに低減するべく、継続して一層の努力をしていく必要がある」と結論付けている。
なお、今回の研究では塩分摂取量の低減と死亡率の間に関連が認められたが、因果関係は裏付けられていない。また、研究著者らはもう1つの因子として考えられる運動レベルについては考慮していないという。
 
 英国では国家プロジェクトとして減塩に取り組んでいるようですが、日本に比べれば彼らの塩分摂取量はかなり少ないはずです。それをさらに減塩する事で心筋梗塞や脳卒中などの動脈硬化性疾患による死亡率が大幅に減少したという事は日本人がもっと積極的に減塩に取り組めば将来さらに増えることが予想される心筋梗塞などの心疾患による死亡率をかなりの程度で減少させることが出来るのではないか?と考えます。

 特に福島県は塩分摂取量は日本のトップクラスであり、最近は心筋梗塞での死亡率もトップに躍り出たとの報告もありますのでこれから実施されるであろう減塩プロジェクトを積極的に実行していく必要がありそうです!

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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