11月にクレーム電話応対セミナーを実施します。
先日、福岡商工会議所でのクレーム電話応対セミナーは、お蔭さまで多くの方にご参加いただきました。
クレーム電話応対をすすめていくプロセスや、そのポイントをお話し、練習問題やロールプレイングを中心に行いましたが、あらためて感じたことは、やはりクレーム対応は、ボキャブラリーを増やす訓練が必要だな・・ということです。
研修でもお話をしましたが、何かトラブルなどがあって、お客様から「こうして欲しい」という要求が発生します。
この時に、企業側がお客様の要求どおりに対応が出来ればクレーム対応でも特に困ることはありませんね。
困るのは、お客様から、企業としては対応出来ないことを「やって欲しい」と言われ、「それは出来ません」とお断りしなければならず、それをお客様がどうしても納得してくれない時だと思います。
しかし企業としては出来ないことは出来ないのです。
だから企業としては、交渉にあたり企業が対応出来る範囲の提案を少しだけ用意した上で、「出来ません」を繰り返すしかないのです。
とは言うものの、ただ「出来ません」と言うだけではお客様は到底納得しないでしょうし、そんな対応では今度は「対応の仕方が気に入らない」という別のクレームになってしまいそうです。
この場合「企業は間違っていない」とか「お客様が勘違いをしている」などはどうでも良いのです。
企業側の正当性をいかに熱く語っても、応対がうまくいくケースは少ないでしょう。
応対の際にはあくまでもお客様の気持ちを汲んだ、相手を思いやる言葉を取り入れながら、「出来ません」ということを伝えることが必要です。
その繰り返しになりますので、「出来ません」をいかに相手の状況をふまえた、様々な言い方で表現できるかがポイントだと思います。
多くの方はお客様の気持ちを汲んだ、思いやる言葉をその状況に合わせて具体的に表現することが苦手のようです。
セミナーでもその点をかなり練習しましたが、いざ実践となると、なかなかすらすらとは言葉にしづらいことを体験していただけたのではないかと思います。
クレーム対応はいきなり受けるとどうしても動揺してしまいます。
その結果、対応に必要以上に時間と労力を使ってしまったり、本来企業が対応する必要のないことまで対応してしまう、という例も見られます。
常日頃から、どういう流れで、どのような言い回しで「出来ません」ということを伝えるのか、訓練をしておく必要があります。
言葉は日頃から使う練習をすることで、身に付いてくるものです。
是非、定期的に訓練を行うことをおすすめいたします。