【第15回】AIを使わない時間を、あえて作ってみる

佐々木康仁

佐々木康仁

テーマ:生成AI


私は「生成AI活用アドバイザー」として、生成AIの便利さや可能性について発信しています。

そして私自身、毎日のように生成AIを使っています。

仕事の相談。
文章作成。
アイデア出し。
情報整理。
新しいことを学ぶとき。

今では「ちょっとAIに聞いてみよう」が、ごく自然な行動になりました。

そんな私が最近、あえて意識していることがあります。

それは、

AIを使わない時間を作ること

です。

生成AI活用アドバイザーなのに、AIを使わない?

少し矛盾しているように聞こえるかもしれません。

でも私は、AIを上手に使い続けるためにこそ、とても大切なことではないかと考えています。

AIがあると、すぐに答えが見つかる

生成AIの最大の魅力の一つは「速さ」です。

分からないことを質問すれば、すぐに答えてくれます。
文章に悩めば、下書きを作ってくれます。
アイデアが浮かばなければ、いくつもの案を出してくれます。

これは本当に便利です。

以前なら30分、1時間と悩んでいたことが、数分で解決することもあります。

でも最近、こんなことを考えるようになりました。

「答えが出ない時間も、本当は必要なのではないか?」

「何も浮かばない時間」は無駄なのか

私はコラムを書いていて、

「今日は何を書こうかな……」

と何も思いつかないことがあります。

以前なら、そのまま考えていました。

散歩をしたり、
コーヒーを飲んだり、
別のことをしているうちに、
突然、

「あっ、これを書こう!」

とアイデアが浮かぶことがあります。

私はこの瞬間が好きです。

以前のコラムでも触れましたが、私の感覚では、

神が降りてきた

ような瞬間です。

面白いことに、こうしたひらめきは、AIに一生懸命答えを求めているときよりも、AIから離れて自分で考えているときに出てくることがあります。

AIはアイデアを出せる。でも「私の経験」は持っていない

AIに、

「コラムのテーマを10個考えて」

とお願いすれば、あっという間に提案してくれます。

どれも悪くありません。

むしろ、

「なるほど!」

と思うものもあります。

しかし、

私がこれまで経験したこと。
仕事で失敗したときの悔しさ。
お客様との会話で感じたこと。
店長時代に悩んだこと。
65歳になった今だから感じること。

こうしたものは、私自身の中にあります。

AIから答えをもらう前に自分の中を探してみると、そこから思いがけないテーマが出てくることがあります。

AIを使わない=AIを否定するではない

ここはとても大切です。

私は、

「AIを使わない方がいい」

と言いたいわけではありません。

まったく逆です。

これから生成AIは、仕事でも生活でもますます重要になると思っています。

だからこそ、

「使う」と「使わない」を自分で選べること

が大切なのではないでしょうか。

何でもAIに聞く。

ではなく、

これはAIに任せよう。
これは自分で考えよう。
ここはAIと一緒に考えよう。

そうやって使い分ける。

それこそが本当の意味で「AIを使いこなす」ということなのかもしれません。

私が大切にしたい「人間モード」

私は最近、自分の中でこんな時間を大切にしています。

いわば、

人間モード

です。

AIを閉じる。
スマートフォンから少し離れる。
紙とペンを持つ。
散歩する。
本を読む。
ぼーっと考える。

効率だけを考えれば、無駄な時間に見えるかもしれません。

でも、

そんな時間の中から、

「あっ!」

というアイデアが生まれることがあります。

人間には、すぐに答えを出さないからこそ生まれる発想があるのかもしれません。

AIと人間の「スイッチ」を持つ

私はこれからの時代、

AIを使える人になることはもちろん大切だと思っています。

でも、それと同じくらい、

AIを使わないことを自分で選べる人

であることも大切ではないでしょうか。

仕事を速く進めたい。
AIモード。

じっくり考えたい。
人間モード。

そして自分の考えを広げたいときには、
人間+AIモード。

このスイッチを自分で切り替える。

私はそんなAIとの付き合い方が理想だと思っています。

Today's English Phrase

"Take a break from AI."
(AIから少し離れてみよう。)

AIをやめる、という意味ではありません。

少し離れる。

そして、

自分で考える。
感じる。
悩む。
ひらめく。

そのあと、またAIを使えばいい。

AIは逃げません(笑)。

最後に

生成AIは素晴らしい道具です。

私はこれからも積極的に使います。

でも、

AIを使うことそのものが目的になってはいけないと思っています。

目的は、

仕事を良くすること。
新しいことを学ぶこと。
自分の可能性を広げること。

そして、

自分自身で考え続けること。

だから私は、ときどきAIを閉じます。

そして、

自分の頭だけで考えてみます。
答えが出なくてもいい。
遠回りしてもいい。

そんな時間の中から、

突然、

神が降りてくる

ことがあるからです。

AIを使う時間。

AIを使わない時間。

どちらか一方ではなく、

両方を大切にする。

それこそが私の考える、

ヒューマンAIバランス

なのかもしれません。

次回は、

【第16回】AIに相談する前に「自分の答え」を持っていますか?

について考えてみたいと思います。

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佐々木康仁(ITコンサルタント)

株式会社CNCコンサルティング

対面と非対面を組み合わせた独自のマーケティング手法、ChatGPTを活用するための基礎的な講習、小学校などでのICT教育支援を事業の柱とする。数々の職業を経験し“現場感覚”でサポートできるのが強み。

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