【第18回】AIの答えが自分と違ったら、あなたはどうしますか?

佐々木康仁

佐々木康仁

テーマ:生成AI


生成AIを使っていると、ときどきこんなことがあります。

自分では、

「絶対にAだろう」

と思っている。

ところがAIに相談すると、

「Bという考え方もあります」

と返ってくる。

さて、あなたならどうしますか?

「AIが言うならBが正しいのかな?」

と思いますか。

それとも、

「いや、AIが間違っている!」

と無視しますか。

私は最近、どちらでもない使い方が面白いと思っています。

それは、

「なぜ、自分とAIの答えが違うのだろう?」

と考えてみることです。

今回は、そんなAIとの付き合い方について考えてみたいと思います。

AIに相談すると、自分と違う答えが返ってくる

私は毎日のように生成AIを使っています。

文章を書く。
企画を考える。
仕事について相談する。
新しいことを勉強する。


いろいろな場面でAIと会話しています。

当然ですが、

AIがいつも私と同じ意見を言うわけではありません。

「私はこう思うんだけど、どう思う?」

と聞くと、

違った視点から答えてくることがあります。

以前なら、

「いや、私はそう思わないな」

で終わっていたかもしれません。

でも最近は、

そこからもう一歩進めてみるようにしています。

「なぜ?」と聞いてみる

AIが自分と違う答えを出したら、

私はさらに質問します。

「なぜそう考えるの?」
「私の考えのどこに問題がある?」
「反対の立場から説明して」
「それでも私はAだと思うけど、どう?」


すると、

さらに違った視点が出てきます。

そして、

「なるほど、そういう考え方もあるのか」

と思うことがあります。

もちろん、

それでも納得できないこともあります(笑)。

でも、それでいいのです。

AIに合わせる必要はない

生成AIを使い始めたばかりの頃は、

AIがきれいな文章で答えると、

なんとなく、

「AIの方が正しいのでは?」

と思ってしまうことがあります。

でも、AIは絶対的な先生ではありません。

第17回でもお話ししたように、AIは間違えることがあります。

そして、そもそも仕事や人生の問題には、

一つの正解がないことも多い。

だから、

AIと意見が違ったからといって、

自分の考えをすぐ変える必要はありません。

でも、自分が正しいとも限らない

ここが難しいところです。

AIが正しいとは限らない。

でも、

自分が正しいとも限りません。
私自身、65年間生きてきました。
仕事の経験もたくさんあります。


その経験から、

「これはこういうものだ」

と思っていることがあります。

しかし、

長く経験しているからこそ、

考え方が固定されている可能性もあります。

「昔からこうだった。」
「私はずっとこの方法でやってきた。」


そんな思い込みに、自分では気づかないことがあります。

そこへAIが、

まったく違う視点を持ってくる。

これは意外と面白いことなのです。

AIは「反対意見を言ってくれる相手」にもなる

人間同士では、

なかなか反対意見を言ってもらえないことがあります。

上司と部下。
先輩と後輩。
取引先。


人間関係がありますから、

「それ、違うと思いますよ」

とは言いにくいこともあります。

でもAIなら気にする必要はありません。

そこで私は、ときどきあえて、

「私の考えに反対してください」

と頼むことがあります。

これはなかなか面白い使い方です。

自分では気づかなかった弱点。
別の可能性。
見落としていたリスク。


そうしたものが見えてくることがあります。

「壁打ち相手」としてのAI

私は以前から、生成AIは「壁打ち相手」として使うと非常に便利だと考えています。

壁打ちとは、

自分の考えをAIにぶつけて、
返ってきた答えを材料に、
さらに自分で考えることです。


例えば、

「私はこう考えています。」

とAIに伝える。

AIが、

「別の考え方もあります。」

と返す。

そこで、

「なるほど。でも私はここが違うと思います。」

と返す。

AIがまた答える。

この繰り返しです。

これはもう、

検索とはまったく違います。

AIとの対話によって、自分の考えを深めていく。

これこそ生成AIの面白い使い方の一つだと思います。

大切なのは「勝ち負け」ではない

AIとの議論で、

どちらが正しいかを決める必要はありません。

AIを論破しても何ももらえません(笑)。

大切なのは、

自分の考えが深くなったかどうか。

です。

最初はAだと思っていた。
AIと話してみた。
Bという考え方を知った。


考え直した結果、

やっぱりAだった。

それでもいいのです。

あるいは、

「AとBの両方を組み合わせたCがいいのでは?」

となるかもしれません。

そこにAIと対話する価値があります。

AIに「答え」を求めるだけではもったいない

生成AIというと、

「質問すると答えてくれるもの」

と思われがちです。

もちろん、それも便利です。

でも私は、

それだけではもったいないと思っています。

答えをもらう。

ではなく、

考えをぶつける。
反論してもらう。
違う視点をもらう。


そして、

もう一度自分で考える。

AIを、

「正解を教える先生」ではなく、「思考を揺さぶってくれる相棒」

として使う。

私は、この使い方がますます重要になると思っています。

Today's English Phrase

"I see it differently."
(私は違う見方をしています。)


相手を否定する言葉ではありません。

「あなたはそう考えるんですね。でも私は違う見方をしています。」

そんな意味で使える表現です。

AIに対しても同じです。

AIの答えを見て、

"I see it differently."

と思っていい。

そして、

「では、なぜ自分は違うと思うのだろう?」

と考えてみる。

そこから本当の対話が始まるのかもしれません。

最後に

AIと自分の意見が違ったとき。

私は、それを「困ったこと」だとは思わなくなりました。

むしろ、

チャンスです。

自分の考えを見直すチャンス。
思い込みに気づくチャンス。
新しい視点を知るチャンス。


そして、

自分の考えをさらに深めるチャンスです。

AIに従う必要はありません。

かといって、

自分の考えだけに固執する必要もありません。

AIの意見を聞く。
自分の意見と比べる。
なぜ違うのかを考える。


そして最後は、

自分で決める。

AIに答えを決めてもらうのではなく、

AIとの対話によって、自分自身の答えを作っていく。

これも私が考える、

「ヒューマンAIバランス」

の一つです。

AIと意見が違ったら、

「どちらが正しい?」

ではなく、

「なぜ違うんだろう?」

と考えてみる。

そこから、今まで見えなかった新しい答えが見つかるかもしれません。

次回は、

【第19回】AIに「私のこと」を知ってもらうと何が変わる?

について考えてみたいと思います。

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佐々木康仁(ITコンサルタント)

株式会社CNCコンサルティング

対面と非対面を組み合わせた独自のマーケティング手法、ChatGPTを活用するための基礎的な講習、小学校などでのICT教育支援を事業の柱とする。数々の職業を経験し“現場感覚”でサポートできるのが強み。

佐々木康仁プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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